瞳がどれだけその人の心の中を映し出しているのか。
接客をするようになってから、すごく実感するようになった。
お客さんと店員という、上下関係がその場に明らかに存在し、こちらの立場は十分解っている。
だとしても、人にものを尋ねる時の相手の異様な雰囲気、威嚇、横柄な態度に戸惑いを感じる時があるものだ。
わざとトラブルを起こしたいのか、応対次第で威張るタイミングを欲しているのか、「何?この人」と感じずにはいられない人に遭遇する。
お客さんとはいえ、恐怖さえ感じる。

数多くの人間と接触するようになって、少しだけ「危ない人」を判別出来るようになってきた。
「すみません」と尋ねてくる人は大抵は通常の方だ。
ねえ、おい、ちょっと、威嚇気味にそう呼び止めてくる人は要注意だ。

まず相手の瞳を観察する。
目に剣がある。
白目、目頭や縁が、変に赤い人は危ない。
上目使い、やぶにらみ、眉間に皺は分かりやすい。
攻撃的な眼つき。睨みつけ。
そして心が病んでいる人の瞳には、澄んだ瞳の善良な人とは明らかに違いがある。

瞳の腐った人とは、関わるな。
関わらなければならない時は、極力事務的に丁重に交わせ。
相手の怖い顔、声に対抗しようとしちゃいけない。
対抗することが相手の一番の思うツボだからだ。

自分だけで解決しようとせず、他の人を呼んだり上司に振るのが得策だ。
1対1の間を避ければ、変な人とのトラブルも極力避けられる。

人との関わりは、子供の頃から一生涯続く。
瞳に心の闇が現れている人と、関わる事も付き合うことも、決していい事は無い。
悪い事に巻き込まれるのが落ちだ。

特に今だから、子供達には言いたい。
瞳の澄んだ人を周りで探そう。
その人との関わりは、きっと自分を幸せにしてくれる。
そして自分の瞳も、絶対に研ぎ澄まされていくんだから。