営業研修 | ニューヨークからのエアメール        ~ever since~

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滞米歴約30年。アメリカ国籍。外国人として日本で長期滞在ビザ取得。父の介護を経て、日本に家族で住み始めた現状で、かなりのカルチャーショックに陥ってます。

レッスンの研修は前半で終わり、
後半は、営業トークの研修でした。

それは、40代くらいの男性営業マンが派遣されました。

この男性が、私を雇用した会社に、
フランチャイズ契約を結ばせた張本人でした。

口がとにかく、うまい。。

私もかつて営業のプロとして、NYでのし上がってきた過去があり
この男性営業マンがいかにこの会社の社長に英語教室での
フランチャイズ契約を取り付けたかは手に取るように判りました。

この営業マンの研修は、私ともう一人の講師だけではなく、
会社の社長を含め、上層部の人達が皆参加されたのです。

パート講師で雇われた私たちと同じ営業研修を、
会社の上層部の人達が一緒にうけたんですよ。

これには、さすがにびっくりしました。

研修内容は、保護者に対する営業トークはもちろんのこと、
このフランチャイズ契約の会社のシステムなどを
一通り説明されました。

え?フランチャイズ契約を結んだ後に、そういう研修をするの?
それって。。。おかしいよね。。普通に考えれば。。

明らかにフランチャイズ契約をする前に行われる研修がそこで
行われていたので。。。変だと感じました。

このこども英語教室の内容をパート講師の私たちと一緒に、
そこで初めて、この会社が知ることになるって、おかしいでしょ?

これから始めるこども英語教室の内容を何も知らないで、
リスキーなフランチャイズの契約を取り交わしたのか?って
普通、思いませんか?

フランチャイズ契約って、もちろん、いい面もありますが、
言い換えれば、責任転換をする契約なんですよ。

リスクを負うのは、フランチャイズ契約をした会社で、
大元ではないんですから。

大元の会社は、フランチャイズ契約をすることで、
確実に、その会社から利潤が出るんです。

つまり、教材も購入してもらえる。月々のロイヤルティーも入る。
研修費用も入る。準備資金が入る。

たぶん、そんなシステムになっているはずです。

そのフランチャイズ契約をした店舗が、大元にとっては、
顧客なんです。もちろん、その店舗がもうかればもうかるだけ、
大元も発注などが増えるので、儲かるんですけどね。

フランチャイズ契約をした店舗で、赤字がでても、大元には、
損害は出ないシステム。だから、責任転換をする契約といえます。

その代り、著名度がある大元がバッグアップしてくれるので、
経営方針、営業進行など、マニュアルがちゃんとあり、
それにただ従えばいいというのっかり方式になっているので、

後は、どれだけ契約した店舗が客を掴むかなんですが。。

英語教室の場合は、講師が必要となります。

まず、最初に、この会社は、講師選びでつまずいていたことを、
後になって思い知ることになるんですが。。


何もかもが初めてのことだらけで、
冷静に判断できる人がきっといなかったんでしょうね~


私は今回は、経営者でもなんでもなく、ただのパート講師でしたし。


営業トークは、私にとっては、楽な分野でした。
長年、それで生き延びてきたんですから。。

この営業マンやその場の会社の上層部の人達を
「ほぉ~!」と唸らせるほどの出来栄えでした。


でも。。それが活かされることは、結局なかったです。

だって、そこまでこの会社がたどり着けなかったのですから。。

しかたないです。。


ちなみにこの営業マンの英語の知識は、たぶん殆どなかった
でしょう。それは、営業トークの中で彼が使った英単語の
発音の仕方ですぐにわかりました。それでも営業というものは
ちゃんとなりたつから不思議です。英語教室のフランチャイズ契約を
とりつける営業マンが英語に対する知識ゼロでも、大丈夫なんですよ。


世の中、本当に不思議なしくみになってます。。

そんな営業マンにまんまとのせられてしまったことが、
この会社の運のつきだったのかもしれません。



(続く)