(かとうぎ桜子)
男女共同参画費に関連して伺います。

先日の一般質問で性暴力被害者支援とこの問題の啓発について質問しました。
その際の答弁で、「区は毎年、性暴力も含めたあらゆる暴力の防止に関する啓発として、当事者や支援者の声を聞く機会を設けた講演会などの事業や研修を実施しております」ということでしたが、性暴力の当事者などによる講演をやったことがあるようでしたら、いつどんな内容だったかをお聞かせいただけますか。

(人権・男女共同参画課長)
暴力の被害に遭われた方は、心身ともに傷ついており、それまでの生活に戻るまでに大変時間を要しております。特に性暴力に遭われた方は、十分な配慮が必要だと思っております。
区はこういったご本人の気持ちを尊重して、被害者が立ち直るために寄り添った支援をすることがまず最優先だという観点から、これまで性暴力の方に限定した、また当事者を招いた講演というのは実施しておりません。
しかし、支援者としての講演というのは毎年行っておるところです。今後も理解を深めるための啓発や被害防止の情報提供に努めていこうと思っております。

(かとうぎ桜子)
まずはご本人へのケアが第一であるというのはもちろんその通りだと思います。
ただ、性暴力に遭った当事者の方の中には、その経験についての本を出したり、講演活動をしている方も何人かいらっしゃって、ほかの自治体の犯罪被害者週間の講演で来ていただいている事例もあるかと思いますので、ぜひさまざまな被害に遭った方の状況をみんなで共有していくという意味でも、今後練馬区でも取り組んでいただければと思います。

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犯罪被害者週間の講演会は、できるだけ私も参加したいなと思って見ているので、私の記憶する限り、性暴力についての講演会はなかったような気がしていたので、改めて質問しました。
やはり、「やっている」と言っていたのは犯罪被害全般にわたっての啓発という意味だったようです。

私は少し暴力被害にあった方の支援の活動をしているので、裁判の傍聴に行くことも時折あるのですが、裁判の過程などで、被害者への二次被害が残念ながら今でも起こっています。
特に性暴力は被害者側の過失が言われたり、「本当は誘ったんじゃないか」と被害者側を責めるような形で加害者弁護がされることがあります。

冤罪を防ぐことと、被害者を傷つけることは別の問題です。

不当に被害者が傷つけられていくことをなくすためにも、特になかなか語られづらい性に関する被害の実態と被害者が置かれている現状を、まずは社会的課題として共有していく必要があると、常々思っています。