塾はスポーツジムに似ている | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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教育ジャーナリストの、おおた としまさ氏が次のように言っています。


受験勉強はもともと、個々の受験生が自ら作戦を立て、自らを奮い起こして取り組むべきものであった。特に大学受験は、入試当日に至るまでのプロセスの踏み方を含めて、総合的人間力を試すものだった。どんなに処理能力が高くても、作戦立案の下手な受験生はいい結果を出せなかった。どんなに上手なプランナーでも、易きに流れやすいメンタルの持ち主は、合格を手にすることができなかった。野球に例えれば、長打力があるだけではダメ。走攻守三拍子揃った選手でないと好成績を残すことはできなかった。


だが、ルールは変わった。


作戦立案は、塾のカリキュラムによって不要になった。自らに打ち勝つ意志力の代わりに、度重なる塾のテストが受験生を勉強へとかき立ててくれるようになった。より効率の良い戦い方が模索されるうちに、本来受験生自身に求められていた能力の大部分を塾が肩代わりするようになった。 


“結果にコミットする”スポーツジムに似ている。トレーナーが完璧なメニューを用意して、それをやりきるまで追い込んでくれるシステム。トレーナーの指示にいちいち自分の考えなど差し込まなくていい。ただ従順に言われた通りにやっていれば、筋肉がついたり、減量できたりする。


その結果、受験生に求められるものとして、大量の課題をこなす処理能力と忍耐力だけが残った。余計なものとしては、与えられたものに対して疑いを抱かない力が求められるようになった。これが「塾歴社会」成立の背景である。


これは大きな問題だと思います。