私の英語勉強法:伊藤政則さん(音楽評論家) | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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伊藤政則さんが英語学習の方法を公開しております。


40年以上にわたるキャリアの中で、ボン・ジョヴィをはじめ、世界的ミュージシャンと親交を深めてきた。バンドがまだ無名の頃から活動を見守り、支え続けることで、数多くのアーティストの信頼を得てきた。


公演を聴きに海外出張したり、海外アーティストのインタビューをしたり、仕事で英語を使う機会も多い。インタビューでは限られた時間の中でいかに濃い内容の話を引き出せるかが勝負だ。有名アーティストはなおさら時間の制約が厳しい。


「自分の英語力では、相手が言うことの80%は分かるが、100%ではない」と思うから、プロの通訳に同席を依頼する。だが、面白い話を引き出すために工夫を凝らす。アーティストが英語で答えても、間に通訳は挟まない。


「(相手が)質問に答える時間を長く取り、できるだけ話を引き出すように努めている」。プロ通訳に、相手の話の内容を確かめ、自分の理解と照らし合わせるのは、取材が終わってからにしている。


これまで専門的な英語の勉強をしたわけではない。大物のインタビューも、「当たって砕けろ的な、現場で覚えた英語」で多数こなしてきた。「英語で重要なのは、うまい下手ではなく、通じるかどうかが原点」だと思う。「細かい語(ご)彙(い)の知識なんて必要ない。人は興味のあることはできる」。


大切なのは、あくまでも「会話はコミュニケーション」という基本を忘れないこと。「相手も伝えようと必死になって話しているはず。単語が聞き取れない、とあきらめる前に、いつ、どこで、何をしようと交わされている会話なのかを考慮して、状況判断してみるといい。それで、理解が生まれることもたくさんある」


若い頃、好奇心に突き動かされて、英語が話せなくても英国に飛び込んだから、今の自分がある。「柔軟性がある若い時の経験は、人間形成に大きな影響を与える。若いうちに世界をどんどん見ておいた方がいい。世界を見ないと、自分のことも日本の良さもわからないから」