格安で英語留学したければフィリピンへ行け | 最適性理論(音のストリーム)で英語を覚える

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小学校の英語教育、企業でのグローバル化、訪日外国人の増加など、日本人にとって英語はますます身近になり、その必要性も高まっています。「今こそ本気で英語を身に付けたい」と感じているビジネスパーソンや学生は多いでしょう。


英語を身に付けるために有効な手段の一つが「海外留学」。とはいっても、欧米やカナダなどの英語圏の大学に通った場合、平均すると学費だけで1カ月当たり30万円ぐらいが必要になり、それに生活費や渡航費などが加わります。


特に一般的な社会人にはなかなか難しいものです。海外留学制度がとても充実している超大企業に勤めているような人以外は、かなりの自費を投じ、しかも1年単位の休職までしなければならないとなったら、そもそも金銭面で及び腰になってしまうのが普通でしょう。


「もっと手軽に英語を学ぶための留学ができないのか」。そんなニーズの高まりに乗って、急速に注目が集まっているのがフィリピンへの英語留学です。


「ここ最近、フィリピンでは日本人が経営する英語学校がすごい勢いで増えています」とリゾート地のセブ島で留学エージェントの仕事をしている若村雄介氏は言います。


筆者は最近、約2週間にわたってセブ島にある「Brighture」「QQEnglish」「サウスピーク」など主に日本人が経営し、留学生を受け入れている英語学校を5校回ってきました。今回はその現場で見聞きしたことを中心に、フィリピンへの英語留学の実像についてリポートします。


フィリピンで英語留学とはあまりイメージが沸かない人も多いでしょうが、タガログ、セブアノ語に加え英語が母国になっているのがフィリピン。アメリカ企業からのオフショアサービスとしてコールセンターの業務委託を多く受けているほど、国民のほとんどが英語を普通に話します。


大学教育レベルの教育を受けたフィリピン人だとネイティブクラスの英語、発音を身につけている人も珍しくはありません。明るい国民性やサービス精神に溢れるキャラクターが英語を教えるという職種に向いているという声も聞かれます。「欧米留学へのステップとして捉えている人も多い」(留学口コミサイトSchoolWithの太田英基代表)という話もあります。


最大のメリットはコストパフォーマンス。学費は平均すると月10万円ほど。いろいろひっくるめて欧米などの半分以下、場合によってもっと格安の費用で留学できるというのだから、学生はもちろん社会人にとっても気になる話でしょう。


フィリピン留学の大きなポイントが、人件費の安さで可能になる「マンツーマンレッスン」という授業のスタイルです。英語力を伸ばすためにはインプットも必要なのですが、やはりアウトプット、英語を話す機会が多くないと英語が飛び交う環境に飛び込んだ意味がありません。

マンツーマンでのレッスンは必然的に相手の言っていることを理解しないといけない、また言いたいことを伝えないといけないという環境を常に生みます。かつて経験したことのない量の英語を聞いて話すことになります。


筆者は常日頃、日本にいながらも英語で仕事を行い、コミュニケーションを取っているのですが、フィリピンの英語学校での体験を振り返ると、短い期間に驚くほどの量で英語を話すという経験は初めてでした。ほぼ起きている間、ずっと英語を話すのです。英語の学び始めで、いきなりネイティブの中に飛び込んで英語を話すのは精神的につらい、そう感じる初心者などにはこの経験は大きな財産になります。


欧米に留学すれば必ずしも毎日ネイティブとの英語の大量のコミュニケーションが待っている、というワケではありません。欧米留学でよく聞くのは、「大人数のクラスでの留学だったが、講師の話を一方的に聞くだけで終わってしまい、話す機会が得られなかった」という失敗談。クラスメイトもほとんどがアジアや中東の生徒ばかりで、お互い下手な英語でコミュニケーションがうまく取れず、クラスの外での英語の使用も思った以上に少なかった、という話もよく聞きます。


では、これでどのくらい英語が伸びるのか?数週間や数カ月で英語が伸びますか?と言われれば、実際にはなかなか難しいものだと思います。英語力として思い願うレベルや目標もさまざまでしょう。


ただ、浴びるほど英語を浴びた経験が、ある人とない人ではその後の英語学習に対する姿勢がまるっきり違ってくるはずです。留学を経て英語力をグンと伸ばした人のほとんどが、帰国後に日本国内で追加学習しています。まずは当たり前に英語を話すという体験を通し、「このくらい勉強しないといけないんだな」「このくらい難しいものなのだな」ということを、肌で感じられる経験こそが財産なのです。


またフィリピン留学のメリットとして大きいのが、学校からの生活サポート。部屋の掃除や洗濯をカバーしてくれる学校が多く、とにかく英語だけやればいい、という環境が手に入るのはありがたいことです。一定期間、その環境へ浸れるというのは英語を学ぶ上での強い味方ですし、そこへの投資という認識でコストを考えた時、それは決して高いものではないと感じるはずです。


フィリピン留学での失敗を避けるためのポイントは2点です。まずは目的に合わせた学校選びです。

フィリピンでは、さまざまニーズに合わせバラエティーに富んだ英語学校があります。たとえば、留学での英語の成長を図る指標としてTOEICを掲げている。大人の留学に特化し学生を受け入れないことで校内の秩序や雰囲気をキープしている。アメリカでの自身の指導、教育の経験をカリキュラムに反映させている。講師の質に力を入れ採用の段階で高い水準で講師を選び質の高い授業を提供している学校など、です。


これらの学校を選ぶうえでの大事な要素は、口コミによる評判と学校自身の発信力。口コミサイトや各学校のホームページ、フェイスブックページなどを相対的に見ることで自分が求めるものを提供してくれる学校が見つかるはずです。


良い学校は良い情報を発信しています。どんな要望にもパーフェクトに答えられる完璧な学校などはありません。


まずは自分自身の求めるもの、そしてそれに見合ったものを提供してくれるかどうかを知る事が大切。エージェント選びも大事で、頻繁に現地の学校に足を運んでいるか、同じような学校ばかり勧めてこないか、をチェックしてみましょう。


留学エージェントの若村氏は、「少し前のセブには英語のことなど知らない経営者が英語教育に精通していないフィリピン人を使ってサービスを提供しているような学校がほとんどだったが、いい学校も増えてきた」と話します。

 

「そしてそれは同時にこれまで起こらなかった品質の向上や淘汰を生む競争が始まったことも意味しています」(若村氏)。学校がグンと増え、学校間での質や差別化の競争が始まり、確実にサービス自体に変化が起こり始めており、各学校の特徴を見抜くことが必要でしょう。

 

もう1つ大事なのが留学前の事前の勉強です。マンツーマンが基本だということは講師とのやりとりが成立しないと授業が成り立たない。クラスの中でやりとりが出来るようになっていくのを期待するのではなく、やり取りがある程度できるようになっておいてから行くことで、英語の伸びがまったく変わってきます。

事前準備のポイントはずばり、基礎文法と基本発音です。中学校で習う文法はまずは行く前に必ず復習しておくこと。基礎文法と母音や子音の発音の基礎、だけでも押さえてから行くと聞き取りも英語の理解度も遥かに増します。


1年とか2年以内の留学では米国や英国でもあまり効果はないでしょう。自ら覚える練習をしないと英語を話せるようにはなりません。