キートン

 去年、維新派の大阪・南港野外公演を見に行った。

 舞台という高さや奥行きに制限のある中での芝居しか

 見たことのなかった私は、野外という特性を活かして

 空や地平線まで取り込んだ舞台装置のとりこになってしまった。 

 すごい遠近感やし、舞い上がった紙を追って見上げていくと

 本物の空があんねん。傾斜舞台もおもしろかったなあ。


 それで、昔芝居をやっていた人に「維新派すごいですよね」という話をしたら

 「ちょっと古いけど・・・」と、1998年発行の本 『維新派大全 世界演劇/世界劇場の地平から』を

 貸してくれた。


 知らなかった。


 町田康は、「町田町蔵」 という名で維新派の芝居に出ていた。

 嶽本野ばらは、維新派劇団員だった。


 吉本ばななが主宰者の松本雄吉と対談していて

 「維新派絶対海外でやるべきですよ。私は、日本が世界に誇れる

 唯一の文化だとすら思っています。いろんな国の人に

 維新派の大宇宙を観せたいと思う。」と、言っています。


 2005年維新派は、新作をメキシコで上演するようです。

 来年日本で凱旋上演するみたい。

 メキシコは無理でも日本で見に行きたいなぁ。