年内の講義終了
蓋を開けてみないと分からないことというのはいろいろあるもんですね。
いろんなことに翻弄され、奔走した一年でした。
大変な日々ではありましたが、学生たちのひたむきに学ぶ意欲、熱心さが大きな支えとなりました。
彼らのために充実した内容の講義を提供したいと様々な取り組みをしていく中で、
私自身が学んだことがどれほど多かったことか。
教えることは学ぶこと。
それを身をもって経験させてもらいました。
学生たちに感謝したいと思います。
ところで、同志社大学といえばキリスト教主義の大学ですが、
キリスト教関連でこんなニュースがありました。
~以下、ウェブ版毎日新聞記事より引用~
ローマ法王:「バチカンに15の病」…クリスマス前に批判
毎日新聞 2014年12月24日 10時46分(最終更新 12月24日 13時16分)
【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王は22日、キリスト教カトリックの総本山・バチカン(ローマ法王庁)について、信仰の初心を忘れた「精神的なアルツハイマー病」など「15の病気」に取り付かれていると批判した。クリスマスを前に法王庁高官との会合で語った。
法王庁はカトリック教会の「中央政府」にあたる組織。南米アルゼンチン出身の法王は昨年3月の就任以来、法王庁の改革に取り組んでおり、クリスマ スにあたって、硬直化した組織の弊害を診断し、高官に心構えを説いた形だ。法王は歯に衣(きぬ)着せぬ発言で知られる。法王は演説の中で「法王庁は人体と 一緒で病気や機能不全になる。自己批判をせず、時代に遅れないようにせず、改善しようとしないのであれば病人の身体(組織)だ」と指摘した。
その上で、思い上がった「不死身だとの勘違い」、仕事をするにあたっての「働きすぎ」や「計画の立てすぎ」、他人の陰口をたたく「うわさ話のテロ」、権力を追い求め、メディアを使って他人をけなす「見せびらかし」--などの「病」を列挙した。
~引用ここまで~
バチカン内部についての批判ではありますが、挙げられた15の病を見てみると、
私たち自身あるいは私たちの属している組織、社会全体に当てはまることも多く見られたので以下にその15を挙げておきます。
① 自分たちが不滅で不可欠だという感覚
「自らを批判し変革できない法王庁は病気だ」
② 働き過ぎ
「仕事をしたら休むことが必要」
③ 心が石のように頑固になり、人間らしさを失う
「泣いている人と共に泣き、喜ぶ人と共に喜ぶ。人間的な繊細さを失うのは危ない」
④ 計画しすぎること
「計画を変更しない方が楽かもしれないが、神のみ心に従う自由を失ってはいけない」
⑤ 縦割り主義、調和なく動くこと
⑥ 初心を忘れ、妄執や誤った考えにとらわれる「魂のアルツハイマー病」
⑦祭服の色や肩書が人生の目的になり、そのために張り合ったり虚飾に走ったりすること
⑧現実に向き合わないこと
「聖職者の役割を放棄して官僚主義的な仕事に収まり、自分たちだけの別世界を作る」
⑨陰口を言うこと
「『陰口というテロ』に警戒を」
⑩上司の神格化 「出世第一主義と日和見主義の餌食だ」
⑪他者への無関心
⑫お葬式のような深刻な顔 「伝道者は喜びを伝えなければならない」
⑬物質主義
⑭閉じられた「内輪」を優先すること
⑮自己顕示欲
なるほどなあ、と思うことがいくつもあります。
官僚主義的な仕事に収まり、外部との関わりを重視せず自分たちだけの別世界を作り、閉じられた内輪を優先し、
「自分たち」の存在を何よりも尊く・大切なものだと思い込んで自己批判を怠り、変革を望まず、
「自分たち」が正しいと信じる妄執や誤った考えにとらわれ心が石のように固くなってしまい人間らしさを失う『魂のアルツハイマー病』。
いくつかを取りまとめるとこんな感じでしょうか。
なるほどなあ。
キリスト教の総本山でこれならば下部組織、末端はどうなってるんでしょうね。
トップ、あるいは創設者が素晴らしい理念を持っていても、
その意思が末端の一人一人にまで実現されているかというとそこには疑問符がつきます。
一年の最後にこの記事を読んで、ああなるほどなあと(三回目だ(^^;)思わされました。
組織というものは大きくなればなるほどどこかに機能不全の箇所が出てくるものですが、
自己チェック・修復機能がうまく働かなかった場合、その傷は膿み、広がり、全体を蝕んでいく可能性もあります。
そんなことにならなければいいけど・・・。
懸念を持ってしまいます。
あ、ちなみに決してカトリックやバチカンを批判しているわけではないですよ、念のため。
教皇フランシスコはサッカー好きだし、庶民感覚を持ち合わせ市民に寄り添った考えを持ち、
また本当の意味での国際感覚を持った素晴らしい人物だと思います。
内部にありながらきちんと外からの視点を持つことができ、
批判を恐れずに発言することができるからこその今回の言葉だと思います。
まあ、組織のことは置いておくとして、自分自身も気をつけなければならないと思います。
一年を振り返るちょうど良い材料です。
大晦日まであと5日。
年末は皆さんバタバタするとは思いますが、一年をゆっくり振り返ってみてはいかがでしょうか。
第20回酔読会
『羊をめぐる物語』
日時:2015年1月20日(火)20:00~23時頃まで
場所:日本酒BARあさくら
会費:2500円(テーマに沿ったお酒数種類フリードリンクとつまみ一品付き)
※ テーマに沿った作品を一冊か数冊読んで持ってきてください
12月の昼酒営業日
12月27日(土)※昼酒営業時間は各日15時くらい~18時。
夜の営業は19:00~26:00。
年末年始の営業案内
12月29日(月) 夜のみ営業
12月30日(火) 夜のみ営業
12月31日(水) 夜のみ営業 ※カウントダウンwith活性にごり
1月1日(木) 夜のみ営業
1月2日(金) 昼、夜とも営業 昼酒は15時頃から
1月3日(土) 昼、夜とも営業 昼酒は15時頃から
1月4日(日) 休業
1月5日(月) 休業
1月6日(火) 休業
1月7日(水)より通常営業