阿武隈川水系前川支流 大滝沢 遡行(後編) | 6月なんよ

阿武隈川水系前川支流 大滝沢 遡行(後編)

2014年9月19日~21日

( http://ameblo.jp/sakanaya39/entry-11928562483.html )のつづき


朝5時、かきさんに起こされ、すぐ目が覚めた。
とにかくガチ寒い。
再び起こしたたき火で暖を取り、生き返る。

さて、今日は、ここから登山道を跨いで稜線まで詰めることにした。


登山道はすぐあった。


虹架かるトユ状の潜滝25m級。
側壁が発達しており、結局、登山道まで巻き上げさせられてしもた。

追い上げられた潜滝左岸の岩峰からその先を眺める。
残念ながら10mのロープでは届かないので、ここの懸垂は諦めて登山道を辿ることに。


沢の下り所も見つけられないまま、吾妻連峰の主尾根に来てもたがな!
いつものパターンといえばそうだが・・・
ちなみに尾根にある明月荘は無人小屋でビールは売ってない(騙された~)


東大巓(ひがしだいてん)1928を越えて、
一切経山1949.1、東吾妻山1975.1、遠望。


山頂直下の木道の際にあった果実?食べるとバニラの味!
これはホワイトカラント:白スグリらしい(帰ってから嫁ちゃんにご教授頂く)



東大巓は藪に覆われて展望が無いピークだった。ここが一応、大滝沢の源頭ピークになるので、まともに詰めていたら藪漕ぎで半日は潰されていたかもしれない。
藪の海で、なだらかに広い。
当然、初めて見る吾妻連峰の景色だ。



登山道から滑川温泉に下りる。
ところどころ紅葉の気配。

ギョエ~、大滝沢沿いの登山道にレール!
芦生や大杉谷みたいに森林鉄道があったのか?
それじゃあ、昨日見上げたつり橋は森林鉄道のレールだったのか。

これは鉄オタの世界になってきたぞ。
登山道わきに車輪の残置があった。

ラストはつり橋
2時間チョイで滑川温泉にお帰りですわ。


帰ってからレールの遺構が何だったのかを調べてみると、

山形、福島の県境稜線上にある東大巓は、最上川、阿武隈川、阿賀野川の分水点であり、その為、全体として斜面の傾斜の異なる非対称山稜が発達している。大滝沢側は急峻な山肌を見せ、その為中腹に戦時下に開拓された鉄鉱石を採取する鉱山があったのだ。
その鉱山は滑川鉱山と言われ、鉱石運搬用に索道や、吊り橋、トロッコ用の軌道が造られて、やがて朽ちていったと言うわけだった。


なるほど、森林鉄道の正体は木の伐採系じゃなく鉱山系であった。



つづく http://ameblo.jp/sakanaya39/entry-11929647849.html