Psycho-pas$ / Gossip-ゴシップ- | 安眠妨害水族館

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Psycho-pas$/Gossip-ゴシップ-


1.Psycho-pas$
2.お仕置きの時間
3.慰存症

謎のベールに包まれたGossip-ゴシップ-による犯行声明 Demo Single。
"ブラックギャング"がバンドのコンセプトのようです。

CD SHOP、LIVE会場、通信販売、それぞれで333枚限定限定でのリリース。
デモシングルとはいえ、CD SHOP盤は3曲入りでDVDが付属する豪華な仕様ですね。
LIVE会場盤は、「フィナーレ」をカップリングに収録した2曲入り。
通販盤は表題曲1曲のみで、いずれもジャケットは異なります。

育ちそうなバンドを引っ張ってきて、明確なモチーフを持ったバンドに再構築するというのが、Ains事務所の様式美なのかな。
グリーヴァが、Dir en greyのオマージュを前提にしているバンドであるなら、こちらは、the GazettE意識といったところ。
もっとも、前身バンドの頃からその傾向は顕著だったので、方向性が合致しての事務所加入となるのでしょう。

さて、内容については、想像通り、期待通り。
表題曲である「Psycho-pas$」から、あのサウンドど真ん中です。
ウネウネとしたリフに、ダークでヘヴィーなリズム。
序盤は、縦ノリ風の展開を見せるのですが、サビ以降はメロディアスに突き進む。
切ない大サビまで用意されていて、大日本異端芸者時代のガゼットが好きな人ならシンプルに刺さるのでは。

「お仕置きの時間」も、そのスタンスを貫いて。
構成としては表題曲と似ているところもあるのだけれど、聴かせどころでのキャッチーさは、こちらの楽曲に軍配が上がる。
前半の気持ち悪さを演出した歌唱と、台詞回しを重ねるギミック。

そこからの高揚感抜群なサビへの展開は、振れ幅がある分気持ち良いですね。
どこかで聴いたことがあるメロディだとしても、王道であれば仕方がない、ということにしておこう。

ラストの「慰存症」は、ツタツタと激しく。
シャウトの掛け合い、早口でのまくし立て、そして、サビではやはりメロディアスに。
テンプレート的なアプローチを取り入れつつ、コーラスワークが独特で耳に残ります。
3分と尺も短く、ハードな方向に特化した位置づけなのかと。

狙いがわかりやすいので、気に入るかどうかは聴かずして判断しやすそう。
気になるなら手に取ればいいし、地雷だと思うなら踏まないのが吉。
デモシングルと言いながら、クオリティは相応に仕上げてきているので、音楽性が好みであれば、すんなり聴けると思われます。

本作においては、楽曲構成がややワンパターンなのが気になるか。
凝っているのだけれど、聴こえ方が似通ってしまっている部分はありました。
まずはやりたいことを明確に伝えるという役割の作品でしょうし、どこまで引き出しを増やしていけるかに期待。
正式音源のリリースも発表されていますので、そちらも楽しみにしておきましょうか。