オムニバスに収録されていた「カラクリロマンス」、「I my アイマイ」や、限定CDであった「ギレ(表記上は逆さ文字になっていて、「逆ギレ」と読ませる)」などが収録されていて、初期の作品が手に入りにくかった当時においては、なかなか嬉しい選曲だったのではないかと。 一応、当時のメンバーでのリテイクとなってはいますが、基本的には、原曲からガラっと変えることはせず、細部を作り込むようなイメージ。 言うならば、シンセの音色が際立つようになった楽曲が多いですかね。
あとは、「I my アイマイ」が収録されたことにもびっくり。 この楽曲は、「ヒロイン」として、実質的には既に再録済みということなのかと思っていたのですが、これはこれでひとつの作品という意識が読み取れる。 ミディアムスローでドロドロとした「ヒロイン」に対して、「I my アイマイ」は、歌詞のおふざけ感は強まるものの、ツタツタと走っていく構成で、高揚感はこちらのほうがあるでしょう。
「ヒロイン」は、タイプ的には、「偽リノ錠剤 ~レボトミン(Lv25 25)475mg~」と重なってしまうところがあるし、ロックバラードとしては圧倒的なインパクトを誇る「透明ナカゴ」も収録されていることから、流れを作るために、「I my アイマイ」を採用したという見方もあるか。 いずれにしても、作品リリース時にあった"寄せ集め"というイメージを払拭するために、アルバム構成を工夫しようとしているのがわかります。