Preserved Roses / T.M.Revolution×水樹奈々 | 安眠妨害水族館

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Preserved Roses(期間限定生産盤)/T.M.Revolution×水樹奈々
¥500
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1.Preserved Roses

T.M.Revolution初となるコラボレーションシングル。
デュエットの相手が、水樹奈々さんというから、話題を呼びました。
アニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」とのタイアップということで、力が入っていますな。

楽曲としては、T.M.Revolutionの音楽性がベースとなっているようです。
安定の浅倉大介&井上秋緒コンビによるダンサブルチューン。
アッパーで、スピードがあり、爽快感がたまらない。
これ、カラオケで歌ったら気持ち良いだろうなぁ。

水樹さんも、コーラスでの参加というわけではなく、しっかりとボーカルラインに絡んできます。
男女のツインボーカルという利点を活かすべく、切れ間なく畳み掛けるメロディが痛快。
サビでは、高音パートを歌う水樹さんと、低音パートを歌う西川さんに役割が分担されますが、それまでは流動的にメインのメロディを交互に歌っていくスタイル。
どちらも、抜群の歌唱力で、素直に格好良い。
西川さん、軽々と歌い上げているけど、これ、女声Voのキーだよ。

今をときめくアニソンアーティストの共演、というパブリックイメージなのだろうけど、デジロックとしてレベルが高い。
3分半という短い時間で刹那的に突っ走っていくため、名残惜しくはありますが、シングルにふさわしい破壊力でした。

正直なところ、T.M.Revolutionのシングルとして普通にリリースされていたら、"いつも通り"でスルーされてしまっていたかな、とも思う。
毎回、クオリティが高いからこそ、ではあるのだけれど、なんとなく漂うマンネリの壁を、音楽性を変えるのではなく、コラボによる魅せ方の面で壊したのは見事。
しかも、水樹奈々さんのアーティスト性を崩すことなく、というのが大きいですね。
どちらかの単独シングルでも成り立ってしまう親和性の高さによって、ここまで評価される作品が出来上がったのでしょう。

ちなみに、通常盤には、「T.M.Revolution Only」、「Nana Mizuki Only」というバージョン違いが2曲追加収録されています。
ただし、それぞれが全編を歌っているわけではなく、お互いのパートのみを取り出して歌っているだけの、半カラオケバージョンだということにご留意を。
期間限定生産盤は、収録曲は1曲だけですが、ワンコインで購入できるため、興味を持ったライト層には、こちらがおススメです。

<過去のT.M.Revolutionに関するレビュー>
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