- We(初回限定盤)(DVD付)/SOPHIA
- ¥3,500
- Amazon.co.jp
1. 零と宇宙
2. まるごし
3. growing up
4. one summer day
5. 願いよ 届け
6. Whatever
7. sunday diary
8. brother & sister
9. game
10. エンドロール
11. ANSWER -イチバンタダシイコタエ-
松岡充のイケメンぶりは異常。
見た目も音楽性も、ヴィジュアル系のカテゴリーに入れてしまうのは忍びないんですが、彼がいるだけでヴィジュアル系が板についてしまうから不思議。
バンドは生き物。ならば、歳をとっていくものだと思います。
SOPHIAは、まさに歳をとるバンド。
若いころはヴィジュアル系っぽい曲をやりながら、途中で捻くれて、おふざけ路線にもなったりして、大人になってからは原点回帰的な曲と、今だからこそできる渋い曲とを緩急つけてやれるようになった。
そんな回り道をしているところも、人間らしくて、いちいち心に響く曲を作ってくれるのが彼ら。
この「We」は、そんなSOPHIAの原点回帰な部分と、大人になった部分のバランスが絶妙で、とても心地よく聴ける作品です。
音使いは精練されて、シンプルになっていますが、メンバーにキーボードがいる強みとでも言うべきか、要所要所で効果的なフレーズが奏でられるため、世界観がぐっと深まっている。
特に、序盤の「growing up」、「one summer day」のセツナ曲コンボがたまらない。
2曲とも、J-POPによくある、ここで泣かせるよ!的な構成のバラードではなく、淡々と言葉を紡いでいる印象で、曲としてのメリハリは少ないのですが、その流れるような美しいメロディと、そこに重なる歌詞が本当に切ない。
小手先の詩的な世界じゃなく、リアルを生き抜いて、酸いも甘いも噛み分けた年代になったからこそ説得力のある言葉。これがとにかく刺さってくる。
もちろん、「sunday diary」のような昭和歌謡風の曲も彼らには新鮮だったし、「エンドロール」は青春パンク的な勢いと親しみやすさがある。
締めるべきところは締めてくれるバラード、「ANSWER -イチバンタダシイコタエ-」も収録され、バラエティも豊か。
攻めるべきところは攻め、守るべきところは守る。そんなアルバムに仕上がっています。
都さんの健康上の都合で活動休止は、本当に残念。
世間的には旬を終えたバンドというイメージなのでしょうが、渋みを増して、個人的には近年こそ聴いてほしいバンドになっていたのですが・・・
月並みではありますが、都さんの回復、SOPHIAの復活を願います。