- inspire/La’Mule
- ¥3,000
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- 1. MIRROR・MIRROR~鏡よ鏡
- 2. inspire
- 3. Cry in past
- 4. モ・ノ・ク・ロ
- 5. Prism
- 6. Mind Control
- 7. 結び目
- 8. eccentric Marxist
- 9. ウサギの罪
- 10. instead of tears
誰が何と言おうと名盤であると断言するのは、この「inspire」。
90年代のダークバンドが好きなら、おいしいところが全部詰まっているアルバムです。
血糊に包帯の衣装に、ツタツタドラム。
激しいシャウトを用いたダークな雰囲気に、メロディアスなボーカルライン。
それらが有機的に絡み合って、猟奇的な世界観と、刹那的な衝動を生み出していました。
本作の制作中に、ギターが二人とも脱退してしまうアクシデント。
活動は止めずに済んだものの、多くの楽曲のコンポーズを前任ギターが担当していたにも関わらず、ジャケットには新加入のギタリストが載る状況に。
モチベーション的には、かなり難しい状況にあったのでしょう。
それでも、このメロディは、このフレーズは、否応なしに高揚感を煽る。
「Cry in past」に、「モ・ノ・ク・ロ」、「結び目」と、メロディアスな王道曲はいずれも胸を締め付けるし、「MIRROR・MIRROR~鏡よ鏡」、「inspire」のマニアックさも、作品をより濃厚なものへと誘っています。
更には、バラードの「Prism」、「ウサギの罪」が、ダレることないシンプルな作りで、悲しさを引き立てると、「タイタニック」の物語をモチーフに作られたらしいインスト「instead of tears」まで、綺麗なメロディを奏でてくるのだもの。
なお、Vo.紺さんは、このバンドの後、Red Carpetを組み、シーンから離脱するのですが、最近になって、NightingeiLとしてカムバック。
今の彼が血糊バンドを復活させたということで、嫌でも期待が高まりますね。
捨て曲なんて、ひとつもなし。
全曲がキラーチューンという、コテコテバンド好きにはマストアイテム的な1枚。