プロのつぶやき867「イルガチェフェの秘密にせまるセミナー」 | 千葉市のスペシャルティコーヒー専門店・さかもとこーひーブログ

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*千葉市中央区のコーヒー豆の店さかもとこーひーです。
*完熟した実を選別収穫した豆を、毎朝ドイツ製プロバット焙煎機で…際立った香り、爽やかな甘さになるよう焙煎して、全国に発送しています。
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プロのつぶやき867「イルガチェフェの秘密にせまるセミナー」
 

蒸し暑くどんより雨模様の9月が終わり…やっと涼しくなってきました…お菓子は芋栗と秋まっさかりになっています。

 

浅草に用事があったので…何年かぶりに千葉家さんの大学芋を買って来ました…夕方6時近くだったのでもう売り切れだろうと思ったのですが、まぁついでだし買えたらラッキーだと足を伸ばしました…で、最後の400g入りを2つ買えて…翌日店の女性陣に喝采をうけました。芋に関しては…うちの女性陣には敵いません…品種から、調理法、美味しさの色々…感心して聞くばかりです。ほんと、きれいな味わいでタレの加減、胡麻のアクセント、芋のほくほく感…最高の大学芋だと思います…こーひーはアンネテでニコニコでした。

 

芋ときたら栗ですが…9/30(金)夜新宿に用事があったので…新宿高島屋の物産展に寄って…博多16区のマロンパイを、これも夕方で最後に焼きあがったばかりのマロンパイを買えました…新宿行くなら今16区のマロンパイやってると女性スタッフから言われたのです。

 

ショソンオポム、ブルーベリーパイ、イチジクのパイ…そしてマロンパイと16区の季節のパイを味わって来ましたが…どれも完璧と思えるような素晴らしい仕上がり、焼き、魅力です。

 

マロンパイはバルミューダトースターで軽く焼いたら、ほんと焼きたての美味しさで、なんといってもリッチなパイのサクッとした感触が快感で…そこに栗の自然な風味を生かした渋皮煮が迫って来ます。長い余韻がご機嫌で…中津川すやの栗きんとんが侘び寂びの境地としたら…このパイはフランス的な焼きの魅力が最高だと思います。カフェフィガロと一緒に頂きましたが…カフェフィガロの少し野性的な味わいがとマッチして味わいを深くしてご機嫌でした。

 

そんなこんなで…イルガチェフェの秘密にせまる話しを聴いて来ました。エチオピアで生産輸出をされている方のさかもとこーひーが使っている「モカ・イルガチェフェ」「エチオピア・モカナチュラル」の素晴らしい魅力やクオリティがどのようにつくられているかという内容です。

 

まず、エチオピアは近年経済発展が進み、アフリカで成長が3位だそうです。で、スペシャルティコーヒーに特化しているのですが、エチオピアではスペシャルティコーヒーに特化している会社は少数派なんだそうです。

 

最初に印象的だったのは…「イルガチョフ」って発音していました…何度も繰り返してくださったのですが「イルガチョフ」だそうです。まぁ、分かりづらくなりますので、商品名は今のままいこうと思います。

 

イルガチェフェは標高1800m以上で…朝は10℃以下に下がり霧が出て…昼間は30℃位になり日射しが厳しいそうです。イルガチェフェがあるシダモ地方は1300m以上とのことですので…シダモ地方の中でも高地になりますね。

 

ブラジルのような大農園では無く…小農家が収穫して集めるのですが…1農家当り0.5h~1hということです。

 

品種はアラビカ原種とひとくくりで…今、ゲイシャを育てているそうです。エチオピア原種のゲイシャ種がパナマから広がって…里帰り…時代を感じました。

 

中米等では精選方法や品種の多様化が進んでいますが…エチオピアはそのような差別化競争よりも、エチオピアの伝統を守り、エチオピアの魅力を磨いて行く事が大切だということです、賛成ですね。

 

収穫した完熟実を計量する際には…通常の倍を支払い、完熟実の収穫を進め、さらに完熟度が揃っていると割り増しで支払うそうです、中米でも聞いたことありますが、大切なことだと思います。

 

高床式のアフリカンベットでの乾燥工程では…ウオッシュト式で通常1週間を2週間かけて…ナチュラル式では通常2週間を22-28日かけて…ゆっくりと乾燥させているそうです。

 

それによって…味わいの複雑さや余韻の長さ、印象的なフレーバーとなり…生豆での保存状態も良くなるということでした。

 

あと、選別工程ではハンドピックで良い豆だけに揃えて行きますが…豆を薄く広げてハンドピックしないと悪い豆を見逃すので、薄く広げるようにしているそうです。勿論、それは品質の高い豆のためで、通常の品質のものはそこまではしていないそうです。

 

そうそう、肥料については化学肥料という概念が無いそうです、伝統的な肥料の考え方だけなんでしょうね。

 

色々と詳しい話しを聴きましたが…素晴らしい魅力のためには当たり前のことを手抜きしないでしているということですね。

 

そのような素晴らしい素材が手にはいるようになったので…さかもとこーひーとしてはその魅力が生きるよう焙煎することです…焙煎のメソッド…その魅力を生かしきるロースティングポイントを見極めるカッピングスキル…素材のレベルアップをすればするほど焙煎のレベルアップを求められます。

 

最後は、ウオッシュト式、ナチュラル式、それぞれ4種類のカッピングをしました。イルガチェフ地域の中でも細かい地域別の4種類です。

 

酸のきれいさ華やかさボリューム、甘さとのバランス、マウスフィールや余韻の魅力…かなり専門的な微妙なカッピングです。一緒に行った息子に細かいポイントを伝えながらのカッピングになりました。

 

10/3(月)はルワンダの生産者セミナーに行ってきます、アフリカの情報はブラジルや中米よりも少なめなのでとても楽しみです。

 

品 種: エチオピア系統品種

栽培地: イルガチェフ地域 ゲテオ地区 コチャレエリア(ハマ)

標 高: 1,600m以上、2,000m付近の小規模農家も存在。

収穫時期: 11月下旬より1月頃まで

農 園: イルガチェフの小規模農家   グレード:G1

 

アラビカ種発祥の地であるエチオピアの南西部ジマ地方には、現在でも多種の品種が自生しているといわれ、貴重な遺伝資源の宝庫となっています。有名なゲイシャ種もこのジマ地方が由来といわれています。

エチオピアのコーヒーの中で、風味上最も特徴的なものは、イルガチェフそしてシダモのコーヒーです。フローラル、紅茶、レモン、エレガント、ジンジャー、シナモン等多様な風味を有しております。ゲイシャが話題になったのも、エチオピア系コーヒーの風味がスペシャルティコーヒー産業における価値のあるものであるからです。

 

イルガチェフとは、現地の言葉で「湿地とその草」を意味します。その言葉の通り、この地域は水源に恵まれ、良質の水洗式コーヒーの生産に適した場所です。更には1,600m以上、高いところでは、2,200mにもなる栽培地の標高、なだらかな景観、昼夜の寒暖差、生産性は低いですが、中米のティピカ種同様に若葉がブロンズで、横に枝が大きく伸びる古いタイプの品種、有機質肥料(コーヒー由来の廃棄物、家畜の糞尿など)、肥沃な土壌など、コーヒー栽培に適した土地ということができます。

 

小規模農家によって収穫された赤い実は、水洗工場(ウオッシング・ステーション)搬入前に選別され、熟度の良いものがタンクに投入されます。赤い実はマッキノン製のディスク式パルパーで皮むきされ、水流によってパーチメントはP1、P2、P3に比重で分類されます。(P1が重く、最上級。)パーチメントは醗酵槽に導かれ、そこで約36時間の醗酵処理、水路での水洗、約半日のソーキング(ヌメリの除去が充分であればパスすることも)、そしてパーチメントの水を切り、アフリカンベッドで天日乾燥します。天日乾燥中に不良なパーチメントは手選別され、更に精製されます。 パーチメントを休ませたのち、首都アディスアベバの脱殻工場(ドライミル)にパーチメントが搬入され、不純物除去、脱殻、比重選別、ハンドピックを経て精製され、生豆は麻袋に充填され、輸出されます。

 

現在エチオピアでは、国営などの農園(比較的大きい)、農協など一部の例外を除いては、ECXと呼ばれる取引所にコーヒーを納めなければなりません。イルガチェフの場合、ECXに搬入されたロットは、地区やグレードにより分類されますが、基本的にはロットが混ざることになります。これが品質安定しない原因です。

 

ハマはコチャレ地区に位置し、周辺には小規模農家が存在する緑の山々がそびえたっています。

赤い実を搬入する生産者に割増しの賃金を払い、より品質の高いコーヒーの生産に取り組んで頂いております。またパーチメント以降の精製過程にも注意を払い、生豆選別については通常の二倍の行い、欠点豆の少ない仕上がりとなっております。

それが今回のロットの甘く、コクのある風味に現れております。ハマに紅茶のような爽やかな風味と自然な甘味が感じられます。

 

 

 

エチオピア イルガチェフG1 ゲデブ ナチュラル

品 種: エチオピア系統品種

栽培地: イルガチェフ地域東側 ゲデオゾーン最南東部 ゲデブ (GEDEB)

標 高: 1,600m以上、2,000m付近の小規模農家も存在。

収穫時期: 11月下旬より1月頃まで

農 園: イルガチェフの小規模農家(0.5ha~10ha)   グレード:G1

生産処理: 

1 小規模農家が収穫したチェリーを近隣の水洗工場や販売所に搬入する

2 チェリーをアフリカンベッドに広げる

3 チェリーの撹拌と欠点除去を行いながら、20日間掛けゆっくり乾燥を進める

4 脱穀工場でドライミリング後、精製

 

アラビカ種発祥の地であるエチオピアの南西部ジマ地方には、現在でも多種の品種が自生しているといわれ、貴重な遺伝資源の宝庫となっています。有名なゲイシャ種もこのジマ地方が由来といわれています。エチオピアのコーヒーの中で、風味上最も特徴的なものは、イルガチェフそしてシダモのコーヒーです。フローラル、紅茶、レモン、エレガント、ジンジャー、シナモン等多様な風味を有しております。ゲイシャが話題になったのも、エチオピア系コーヒーの風味がスペシャルティコーヒー産業における価値のあるものであるからです。

イルガチェフとは、現地の言葉で「湿地とその草」を意味します。その言葉の通り、この地域は水源に恵まれ、良質の水洗式コーヒーの生産に適した場所です。更には1,600m以上、高いところでは、2,200mにもなる栽培地の標高、なだらかな景観、昼夜の寒暖差(朝晩10℃を切り、日中は30℃近く)、生産性は低いですが、中米のティピカ種同様に若葉がブロンズで、横に枝が大きく伸びる古いタイプの品種、有機質肥料(コーヒー由来の廃棄物、家畜の糞尿など)、肥沃な土壌など、コーヒー栽培に適した土地ということができます。エチオピアのコーヒーの木(写真右)は、長い枝が上から垂れ、アーチ状となっており、収穫する際は、枝を下に降しながら、一粒一粒収穫します。中南米の様にまとまって結実する品種ではなく、その間隔が長いため、生産性と収穫効率においては、非常に手間暇の掛かる木です。現在エチオピアでは、国営などの農園(比較的大きい)、農協など一部の例外を除いては、取引所(ECX)にコーヒーを納めなければなりません。イルガチェフの場合、ECXに搬入されたロットは、地区やグレードにより分類されますが、基本的にはロットが混ざることになります。これが品質安定しない原因です。近年スペシャルティコーヒーの世界では、ナチュラルのコーヒーに注目が集まっております。しかしながら、それは、以前のような過熟や汚れのあるものではなく、クリーンさのあるナチュラルです。特に、このイルガチェフG1ナチュラルの品質向上に大きく貢献しているのは、

1 通常ならばウオッシュドとなる高品質チェリーを特別にナチュラルに仕上げています。

2 アフリカンベッド上での徹底した欠点豆除去とスロードライングの教育に力を入れています。

 

 

 

さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。