人間はおろかな動物である。僕も含めて、人間は肝心要なことを忘れてしまう。
それは、初心と感謝の心。
人はひとりでは大きくなれない。
親の愛に育まれ、先生や友人などまわりの影響があって、人は成長し大きくなっていく。
社会に出てからも、人は誰でも初心を持っていたはず。そして、先輩やらの指導があって、人は社会人として成長していく。
しかし悲しいかな、ほとんどの人が初心と感謝を忘れてしまう。自分一人でイッチョマエになったと錯覚する。
初心と感謝の心を忘れたとき、人は惰性に流されていく、と思う。惰性に流されるから、仕事の結果が出ない。結果が出ないから、手応えを感じない。仕事がつまらない。つまらないからグチが出る。あげくの果ては、その要因を人のせいにする。悪循環である。
悪循環を断ち切るのは、初心を思い出すこと。
僕の場合は、この業界に入ってきたとき、金も名誉も求めていなかった。
ただ、夢だった「創作活動」を自分の仕事にしたかった。そして、今でも好きな仕事をつづけていられる。
多くの影響を与えてくれた先輩たち、ライバルたち、何よりも、私を支えてくれた師匠に対して、ずっと報恩感謝の心を持ちつづけなければ、自分は人間のクズに成り下がると思っている。
初心を忘れないこと。
感謝の気持ちを忘れないこと。
シンプルだけど、それはとっても難しい。でも僕は、これだけは守っていくつもりだ。