放射性ヨウ素131 | ぐうたら能無し教授の日記(坂口謙吾)

放射性ヨウ素131

 更に又、とにかく癌に集まり滞留することを利用して、この物質に強力な放射線を出す化学物質(放射性同位元素という)を化学合成で付けてやることも可能である三角フラスコ実験中。永久に放射線が出ていてはまずいから、半減期が1週間程度のモノにすればよい砂時計。そんなモノがあるのかというと放射性ヨウ素131(半減期は8日。既に医療現場で使われている)がそうであるチューリップ赤。この放射性ヨウ素は化学物質とともに、数分以内に癌に集まりそこで24時間以上滞留するが、中で強力な放射線を出し続け周りの細胞をドンドン殺していくことになるドクロ。ところがこのヨウ素131の放射線は強力であるが届く距離が非常に短く、20ミクロン以下の距離でないと放射線の効果はゼロになるドンッ。つまり癌の中だけしか放射線が届かないのであるニコニコ。よって放射線による身体への影響はほとんど無視できることになる音譜。このアイデアは古くからあるが、実際に癌のみに集まる物質が発見されなかったので絵に描いた餅だったのである餅。私達の物質はその最初の可能性を与えることが出来ると思う虹。実際に私達は既にこの化合物に普通のヨウ素を化学的につける方法を開発済みである。あとは放射性の物質にすればよいだけであるヒヨコ


つづく


環境汚染で滅びないために―生物学者の目から見た環境問題 (東京理科大学・坊っちゃん選書)/坂口 謙吾