10代から40代の若い人は椎間板ヘルニア、 50代から70代の中高年は脊柱管狭窄症 70代を超えた高齢者の女性に多いのが圧迫骨折です。
しかし、実際最も多いのは「原因不明の腰痛」です。
10代から80代まで、全ての年代で起こる腰痛です。
腰痛はひとつの病気ではなく、いろいろな原因で起こる腰の痛みの総称です。
そのうちの15％は病院の検査によって原因が特定できるもの。
しかし、残りの85％は病院の検査で特定できない「原因不明の腰痛」です。
こういった腰痛は「腰痛症」と言われます。
患者さんの立場からするとこんなに腰が痛いのに原因がわかりませんと言われると 「エーッ！？」と不安かも知れませんが、画像にはっきりと出ていないだけであって、 実際は腰を支える筋肉や椎間板や関節に何らかの異常があって腰痛が起こります。
その中でも、特に筋肉の障害が多いのではないかと言われています。
背骨は脊柱と呼ばれ、横から見ると緩やかなＳ字をしています。
Ｓ字になっていることで、上からかかる体重を上手に分散させて、腰にかかる負担を軽減させています。
背骨の腰の部分は腰椎と呼ばれ、５つの骨で構成されています。
腰椎を含めた、脊柱全体を支えているのが筋肉です。
腰椎の前側にある腹筋、後ろ側にあるのは背筋です。
両方の筋肉が腰椎をしっかりと支えて安定してＳ字カーブを維持しています。
つまり、筋肉が腰を支えているのです。
筋肉というのは、30代を過ぎますと、年齢的な変化で少し衰えてきます。
それに運動不足が重なりますと腰の筋肉が落ちてきます。
そうなると、腰や背骨を支える力が落ちて、姿勢が悪くなってしまいます。
姿勢を良くしようと腰の筋肉が緊張したり、こりや痛みが出てきます。
痛みがあると患者さんは動かなくなり、ますます衰えてしまうという悪循環に陥ってしまいます。
動かないと腰の筋肉の柔軟性は低下し、腰を動かすと痛むというように、悪循環になってしまいます。
この悪循環を断ち切るためには、姿勢をチェックして注意するということが大事です。
例えば、猫背になると腰を支える筋肉に余分な負荷がかかりますし、 反りすぎても腰の筋肉が緊張してこりや痛みの原因になります。
姿勢が重要なのです。
また、運動によって筋肉を鍛えたり、 ストレッチでやわらかくすることも効果があります。
もう一つ、腰痛の原因として特に言われているのがストレスです。
ストレスからくる心の問題で腰痛になる方も多いといわれています。
全身運動をすることで、ストレスも解決し、 心の問題も緩和して頂けるのではないかと思います。
椎間板ヘルニアとは？ につづく
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