最近、スマートフォンやfacebook向けのサービス開発を強化していることもあり、企画書の社内プレゼンを見る機会が多い。会社全体でも経営陣自ら企画会議に参加する機会が増えている。最初の段階での企画チェックが成果に及ぼす影響が大きいからだ。
ところが、起案者によって、真剣味を感じる場合と、そうでない場合に大別されることが多い。そして真剣味は成果に大きな影響を及ぼす。
今日もある会議で、ベテラン社員からサービス改善のプレゼンを受けたが、真剣味を感じない内容だったので、指摘するとともに理由を説明した。
最大の理由は、企画内容が、「自分が実際にやる前提で決断した提案」になっていないということである。つまり真剣味が足りないということだ。
具体的には、
①A案、B案、C案ありますが、いかがでしょうか?
的に、やたら選択肢や例が多くて、自分が意思決定(決断)から逃げていてどれがベストなのか自らの意見が曖昧で上司に判断を仰ぐ形になっている。まるでコンサルタントとして外部に提案しているようだったり、本人の提案という気がしない。
②具体的な詰めが甘い
実際に実行するとなると、ここまでは最低でも具体的に詰めておかないと後で困るでしょうという中途半端な内容。肝となる部分が曖昧な画面サンプルやKPIを持ち出していたら要注意。具体的なことを突っ込むと回答が曖昧で、自分が実際にやるという当事者意識が低くなってしまっている。
いずれの場合も、私の経験上、これで企画OKにすると、実際に実行に移したらなかなか進まなかったり、成果物が全然ダメなものになるケースが多い。根本的に肝心な部分を最初の段階で詰め切らないままスタートしてしまったので、責任者が途中でぶれたり、メンバーが本質を理解しないまま進めて全然違うもの出来上がる。結果として成果があがらない。
もちろん、ラフな案やブレスト的な会議が必要な場合もあるし、とりあえず実行に移して走りながら考えるというやり方もあるので、一概に否定する訳ではないが、
「自分が実際にやる前提で決断」
した真剣味のある提案や意見の方が、より成果に近づくと思う。
今日のジギョつく決勝プレゼンもそんなことを思いながら米国から聞いていました。
以上、自戒の念も込めて、備忘録として。