数字力 | 経営に終わりはない

経営に終わりはない

I believe the power of internet.

ビジネスの現場で、数字が苦手な人向けのエントリーです。


高校時代、期末テストで赤点をとってしまったこともあるほど苦手な数学。途中から私立文系コースに進んだために、結局苦手意識を克服することなく卒業となりました。


大学時代には大学と並行して会計の専門学校で公認会計士の勉強をしましたが、受験科目の一つである経済学の授業で微分や偏微分に初めて出くわし、高校時代のツケで数学の参考書を買って一から勉強することに。。。


さらに商社時代、財務部でデリバティブ(金融派生商品)の通信講座でブラックショールズという難しい数式と悪戦苦闘する羽目に。。。


私は小学校時代にそろばん塾に通っていたので、中学までは(算数の時は)数字が大得意だっただけに、高校での数学の挫折感は大きく、卒業後も様々なシチュエーションで数学には苦労させられてきました。


ところが、意外なことに現在、私は社内で


「数字に強い西條さん」


みたいなことになっています。


というのも、ビジネスの現場では、特に事業計画を作成したり、決算の数字を読み解いたり、マーケティングデータを分析するのに重要なのは、数学的なセンスよりも「論理的に数字を組み立てたり読みこなす能力」(=数字力)だからです。


「数字力」として特に重要なのは下記の3つでしょう。


1.ある数字に関する基準値を知ること

例えば収益構造を見る際に、ある事業における売上に対する原価率や販売管理費率が業界標準的にどのくらいなのかという基準値を正しく知っているかどうかはかなり重要です。決算書を読むなら基本的な会計知識をつけるのはもちろんのこと、複数の会社の決算書等を読み込んで基準値をしっかりと頭に入れておくべきです。


2.数字と数字の相関関係の把握

ある数字の増減が他の数字の増減にどう影響するかという相関関係をきちんと把握しておかないと全体を理解することができないか、あるいは重要なことを見落としてしまう可能性があります。例えば複数の事業に対し広告費を投入する際に、広告投入「1」に対してそれぞれの事業への効果がいくらなのかという相関関係が把握できていないと正しい予算の配分はできません。


3.数字の現実性の見極め

事業計画の予算を見た時にそれが現実的に可能な数字なのかどうかを判断したり、あるいは決算書を見た時に現実感のない数字に気付いてミスや不正を見抜くといったことができるかどうか。これら数字の現実性を見極めるには、現実の仕事内容やマーケットを正しく理解したり、上記1の基準値を知っていることが重要です。


普段から上記3つのことを意識しながら数字と真剣に向かい合って仕事の経験を積めば、半年もしないうちにかなり数字力がつくと思います。


数学ができる=ビジネスでも数字に強い


とは限りません。


私のように数学コンプレックスがある人でもビジネスの現場では数字に強くなることは可能ですので、ぜひ試してみてください。