数字の扱い方 | 経営に終わりはない

経営に終わりはない

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現在、第4四半期(7-9月)と来期予算の精査を行っています。私の
担当事業の各プロジェクトマネージャーから続々と最新の予算表が
送られてきます。


私は数字に厳しいので、予算数字を扱い始めて間もないプロジェクト
マネージャーには徹底的に数字の扱い方について教えています。よく
指摘するポイントは下記の4つです。


1.数字は繊細な割れ物のように扱え

EXCELのような表計算ソフトは便利ですが、コピー機能や計算式の
自動計算に頼りすぎて、チェックが雑になり、ケアレスミスをする
ケースがあります。また3桁毎の「,」が抜けていたり、小数点の位が
項目によって意味もなくバラバラだったりと、大雑把な数字の扱いを
する人には精度の高い予算を作ることができません。細かいところまで
目を凝らして慎重に数字を扱って欲しいと思います。


2.数字に意思が込められているか

売上がずっと一定の成長率で伸びていたり、広告費が毎月一定額だった
りする予算表には即座にNGを出します。事業には季節要因で売上が
変動することもあれば、勝負で広告費を集中的に投下しなければならない
こともあります。予算を作る人はそういった様々な状況を綿密にシミュ
レーションして数字に織り込んでいく必要があります。数字に作り手の
意思が感じられない予算表は信頼できません。


3.数字の感覚が身についているか

いきなり「粗利率は?」「顧客の獲得単価は?」などその事業にとって
重要な指標数字について質問されて、何も見ないで即座に答えられない
ようではまだまだ甘いです。毎日数字を強く意識すれば感覚として身に
ついているはずです。


4.数字の意味を理解しているか

資格を取る必要はありませんが、予算を扱う人なら最低でも簿記3級+α
の知識は持っておくべきでしょう。例えば「減価償却費」。そもそもなぜ
減価償却するのか、一括計上しないのかを明確に答えられないようでは、
扱っている数字の意味を理解しているとは言えません。ひとつひとつの
PL/BS項目について原理原則を理解しているかどうか再確認して欲しいと

思います。