3.11
当時、何故かわからないけど、たまたま僕の家に弟が来ていて、二人でバタバタ慌ててた。ガラス割れたり、食器落ちたらまずいから二人で靴履いてバタバタと。
でも、一人じゃなかったから耐えられたのかもなぁとか兄貴らしいものを演じなきゃいけなかったからしっかり出来たのかなぁとか思う。
で、友達が電車が止まり会社から帰れなくなってると知って、迎えに行ってあげて、なんというか、ここでもしっかりしなきゃ…というか、あれだね、今思うと何かしてないと保てなかったし、一人になりたくなかったんだろうな…。
誰かといるっていいなぁって改めて痛感させられた。
そして、後日、事務所から被災地訪問に行くって話があって『行きます!』と行くことになった。
でも、行って何が出来て、何をしていいのか、事が起きてから間もないのもあったし、僕が考えきれてなかったからか1日中混乱してた印象がある。
そんな中、AKB48が被災地訪問を始める。
後日、ドキュメンタリー映画でその時の光景を観て驚いた。
『笑顔』で溢れていたからだ。
僕が行ったときからは想像もつかないような、この光景を観た瞬間に僕はアイドルという職業の本当の凄さを知った。
3.11なんてなかったら良かったに決まっている。そんなこと誰もがわかってるし、思っている。しかし、それとはまた別の回路で3.11がなかったら感じなかったことや知らなかったこと、繋がらなかった人や繋がらなかった気持ちがある。
これを読んでくださっている皆様、本当にありがとうございます。
繋がってくれて、ありがとう。
さえきあきひろ