1次元的、2次元的、3次元的、4次元的にみる | 治る力

治る力

鍼灸・マッサージを生業にしている者が思うことを
綴ります。ときに前向きに、ときに後ろ向きに

肩甲挙筋と僧帽筋上部線維はともに

肩甲骨を挙上させる筋肉ですが、

肩甲挙筋は肩甲骨の下方回旋に、

僧帽筋上部線維は上方回旋に働きます。

つまり肩甲挙筋の拘縮はなで肩、

僧帽筋上部線維の拘縮はいかり肩を生みます。

 

ですが、それはその人の基本姿勢が

 

ふつうのアライメントであった場合の話です。

元々、肩甲挙筋が僧帽筋上部線維に比較して短かったら、

その人は生まれつきのなで肩ということになるでしょう。

そのような人はいくら肩甲挙筋を緩めようと

マッサージやストレッチをしても、なで肩は治りません。

 

姿勢をチェックして、なで肩もしくはいかり肩であったとしても

 

(わざわざチェックなどしなくてもわかりますが)、

それが一時的なものなのか生まれつきのものなのかで、

対処の仕方は同じではないですね。

 

実際のところ、生活習慣で肩のアライメントが

変わってしまうなんてことはあまりない。

動きを見ずに、静的アライメントばかりで判断しようとしても

なかなか的を射るのは難しいね。