元日に天皇陛下が宮中で行われる四方拝(しほうはい、よほうはい)という祭祀があります。
 
 
以前、「たけしの教科書に載らない日本の謎」という番組の中で四方拝について特集されていましたが、大人気ブログ「ねずさんのひとりごと」で有名な小名木善行さんの説明がとてもわかりやすく、感動しました。
 
 
天皇陛下が唱えられる秘密の祝詞の内容は、ありとあらゆる災難、戦乱、戦い、いさかい、毒魔、毒気、厄、自然界の事故や災害、外交などをきまりとして、(民衆ではなく、まず)我が身を通してください、という内容である、ということでした。
 
明治天皇の暗殺を企てた社会主義者の幸徳秋水が逮捕された際、以下のような御製をお詠みになられました。

 

「罪あらば 我を咎めよ天津神 民はおのれの 生みし子なれば」明治天皇 御製

 

「国民の不始末は、我が子の不始末と同じであるから、天津の神よ、罪があるなら(親である責任者の)自分を罰してください」という意味です。

 

四方拝の祈りの中にある考え方と全く同じです。

 

世界中を見ても、国民のためにこのような祈りをした人物がいるとしたら、自分を十字架にかけた人たちについて「父よ。彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているかわからないのです」(ルカ23:33〜34)と神に祈ったイエス・キリストぐらいでしょうか?
 
しかし、現代ではそのような指導者や権力者は世界中を見渡しても、他には存在しません。
 
このような意識を持ち続け、祈り続けてきた天皇の存在が、日本という国を世界で非常に稀で貴重な存在としているのではないでしょうか。