現地の建設会社の調査の結果、これまでご支援頂きました小型井戸15基のうち4基の水源が尽きて水が出なくなっているという報告を受けました。

今回すでに井戸支援の予備費にて修理をしておりますが、予想以上に費用がかかり、今後発生する修理に関しては新たに寄付を募る必要が出てまいりました。バラコミとしても大変残念で責任を感じている内容なのですが、詳細のご報告をさせて頂きます。


まず今回の不具合については、下記の通り対応致しました。

不具合内容)小型井戸4基の水脈が尽きて水が出なくなっている。

1.水脈の尽きた井戸について、再度掘り直し作業をし、移設建設を致しました。

2.今回の修理費用に関しては、井戸建設支援の予備費にて対応致しました(井戸の修理費用は一基あたり180ドルでした)

3.今回修理をした井戸の支援者の方には、現地より報告書が届き次第お送りさせて頂きます。



今回このような問題が起こった理由について、状況説明をさせて頂きます。

①トラブルの原因について

まず、井戸を掘る前には事前調査として、地質調査と水質調査をします。そして、水源が確保出来る事、砒素が検出されていない事を確認してから、井戸建設を始めています。ただ、小型井戸の場合、大型井戸よりも採掘が浅い為に、地質によっては水源が尽きてしまう可能性もあります。

もちろん水源が切れなければ長く使うことが出来ますし、通常の場合3~4年は問題なく使うことができます。(大型井戸の場合は故障もほとんどないようですが、小型井戸は年数が経過すると部品の交換や修理等も必要になる場合があります)

今回、現地建設会社(KHJ Constructions)の調査の結果、ある地域の井戸の水源が予想以上に早く尽きてしまったとの報告がありました。その結果、それらの井戸を再度掘りなおすことになりました。


②建設までの流れ

バラコミとして井戸の建設場所については、過酷な生活を強いられている貧しい地域に寄贈するという前提で、現地の建設会社(KHJ Construction)に一任しております。

建設までの流れは次の通りです。

①支援者→バラコミ(井戸支援のご寄付)

②バラコミ→KHJ(井戸建設依頼)

③KHJにて、建設候補地の決定。(地域の選出→地質調査、水質調査、安全基準の確認)

④KHJ→バラコミ(井戸建設地決定の報告。バラコミ承認後建設開始)

今回、同じ時期に建設した4基の井戸の水源が約1年で切れてしまったという報告はバラコミとしては全くの想定外でした。

再度井戸を掘りなおす事になった為、修理費用が1基あたり$180と非常に高額となってしまいました。(内訳として、修復費用$130、交通費$50です。人件費$50については、KHJの負担でお願いしました。)


③バラコミとしての反省点


今回の報告を受け、支援の窓口であるバラコミとしても、詳細の情報を事前にもらうべきだったと深く反省しています。


④KHJからの報告内容

KHJからの報告によると、今回水源が切れた地域は、もともと水量が豊富な地質ではなかったのだそうです。しかし非常に貧しい地域だったということもあり、過酷な生活環境の改善を優先しての井戸建設だった為、このような事態になってしまったとの事でした。(地質の状況に関しては、事前に報告は受けていませんでした。)

本来であれば地質を選ばない大型井戸の建設が望ましい場所ですが、金額的にも大型井戸の寄贈は非常に少なく、小型井戸で対応せざるを得ない事情があったとの事でした。

確実に長く使える地質を選んで井戸を掘るべきですが、事前の地質調査にも限界があるのと、本当に支援を必要としている地域の地質が必ずしも良い状態であるとは限らず、さらに実際には掘ってみないとわからないという現状もあるようです。


⑥今後の対応

今後は、同じようなトラブルを出来るだけ避けるために、事前の地質調査でしっかりと水源の確保できる場所に井戸を建設すること。また、今回のような特別な事情がある場合には、建設前に必ず詳細やリスクについて報告してもらうことをKHJさんに強く申し伝えました。


⑦今後の修理について

HPにも記載しておりますが、バラコミでは、建設後3年間の故障修理に関する費用、建設後1年以内に水脈が切れた場合の移設建設費用は、井戸支援の予備費を充当して対応しています。
(それ以後、何らかの事情で井戸が壊れた場合、若しくは水脈が切れてしまった場合については、バラコミでの費用負担が難しい事情をご了承頂きたく思います)

少し言い訳になりますが、カンボジアの方ではこのような事態に対する、井戸の修繕等の保証がありません。その為、支援者の方には、井戸の実費建設費用に少し上乗せした形での支援金をお預かりしております。さらに井戸支援としてお預かりしている予備費で、このようなトラブルに対応するための準備をしておりました。

本来であれば、井戸の実費建設費用($400)のみをお預かりして、井戸が使えなくなるまでの支援でも良いのかも知れませんが、使えなくなった井戸が放置されてしまうのは、村の人にとっても、支援して頂いた方にとっても悲しい事だと思い、できるだけ長く活用して頂ける方法を考えた結果、現在の仕組みの採用に至っております。

しかし、今回予想以上に修理費用がかかってしまったため、今後万一予備費が不足した場合については、井戸の修理費用としての支援を募り対応してゆきたいと考えております。

窓口であるバラコミとしての責任もありますから、こちらで補填すべきなのかも知れませんが、私自身も活動にかかる一切の費用は(活動費、諸経費、郵送費用など)寄付金から賄うのではなく、すべて個人の自己負担で行っております。

なにぶん個人の活動ですので活動費用にも限界もあり、修理にかかるリスクに関しては、このような形で支援者の皆様にご協力をお願いしたいと思っています。


⑧支援者の皆様へ

壊れる可能性のある井戸に対して支援することに、ためらいを感じる方もおられると思います。バラコミとしても改めて支援の難しさを感じております。

しかしそれでも井戸の建設は、近くに川や池もない貧しい村の人達のためには、生きてゆく為に大きな力となる非常に価値のある支援だと思っています。さらに井戸の建設は貧しい村の人達にとって生きる希望や糧となり、村の人達の自立にも繋がり、新しい文化が生まれるきっかけにもなると思うのです。

このようなトラブルは、支援者の方にとって決して気分のよいものではないはずです。しかし、おそらく一番残念でがっかりしているのは、その村の人達だと思うのです。

生活の糧となっていた大切な井戸が使えなくなってしまったということは、再び水運びの為に過酷で厳しい日々に戻ることであり、どれだけ残念で悲しいことだろうと想像します。

$Heal the World ♪

$Heal the World ♪


誰しも修理費用として支援よりも、新しい井戸建設の為に支援したいと考えるはずです。修理代としての支援は、ご理解頂くことが難しい支援であると思いますが、それでも修理支援を頂ける方がおられましたら、ご支援頂ければと思っております。


思わぬトラブルもありましたが、今後も井戸支援を継続してゆきたいと思っています。

今回の件に関しまして、ご質問がございましたら是非ご連絡下さい。よろしくお願いします。

$Heal the World ♪


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若しくはinfo@balacomi.comまで、そのお知らせ下さい。