ブログ開設にあたり、これより長く主役を勤める湿気(水蒸気)についてご紹介したい。
その前に、水蒸気を含む空気とは一体どのようなもので構成されるかといえば、窒素と酸素の2つでほぼ99%を占める。
残る僅か1%の中に、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、そして水蒸気(湿気)が含まれる。
この水蒸気は、地上における地域や場所、時間による変動が大きく、そのため構成比率は0.1%程度から最大2%にも変動する。
その理由は大気圏において、水蒸気は量の多いところから少ないところに向かって常に移動するからである。そのため、砂漠でも、北極でも、地上のどこにいても水蒸気は存在する。
こうして水蒸気が移動するおかげで、生命が地上のあらゆる場所で活動している。
特に小さな生命体ほど水蒸気に依存する。
その代表格といえばカビである。
数10億年前より、気候がどれほど大きく変わろうがお構いなし、しっかり生存を続けてきた。
また、家屋害虫で有名なダニも然り。その水の調達ルートといえば、当然水道から得たものではない。
次に金属といえば、酸素と水分があれば錆びる。
因みに湿度80%以上もあれば、水蒸気だけでも金属は錆びてしまう。
では、その水蒸気を完全にコントロールできるかといえば、海水など供給源を一斉に断つこととなり現実的ではない。
こうしたリスクを知りつつ、人々は文化的な暮らしのために屋根を作り、周囲を壁で覆い
水蒸気(湿気)を閉じ込める。
工場では、変化する作業環境においても常に一定の条件下であるかのように高度に平準化した品物を消費者から要求される。
その品物ができれば、待ち受ける人に渡すため移動が必要となる。
そのわずかな時間でさえ、製品は水蒸気(湿気)の洗礼を浴びることとなる。
さて、約半世紀の歴史において乾燥剤、湿気とり、調湿剤、除湿剤との呼称で、水蒸気(湿気)対策品なるものが市場にある。
それらの役目はカビの抑制であり、また錆の防止、品質維持、害虫抑制など様々である。
乾燥剤は、使途および使用期間に応じて薬剤を使い分けることが大事、正しく使用すれば確実にパフォーマンスは向上する。
但し、敵は本当に手ごわい!
また、地球温暖化によりさらに猛威を奮っているようにもみえる。
そんな背景もあり、我々乾燥剤屋に対する期待も一段と上昇していることを感じる。
しっかり受け留めて今後、高度な技術と低コストを同時に実現していきたい。
また、手ごわい相手を更に研究し、負けないようにしっかり努力を重ねよう。
これまでの足取り
木の芸術品といわれるピアノ内部の画像、普段フレーム、金属部品、布類を閉じ込めて使用する。