■自己規律が必要な難しい組織■~専門知識だけでは無用の長物~ | ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬

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”なんの浮世は三文五里よ。ぶんとへのなるほどやってみよ。”
乙女姉やの失意の手紙への返信に記した、龍馬のポジティブ思考が表れている言葉
”くよくよせずに前向きに行こう”と勇気づけられる。
同様にドラッカーの言葉も、時代を超えて様々な示唆に溢れています。

おはようございます。

雲がとれ、段々明るくなる川崎の朝です。

この週末は、晴れ。
行楽日和、お楽しみ下さい。


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5つの組織形態の持つ特色、
チーム型組織。

◆チーム型組織の適用範囲
ドラッカーは、チーム型組織が
最大の貢献を果たす領域は、
それぞれ職能別の本拠を持ちながら、
他の職能や専門分野の知識労働者とともに、
一つのチームを作って働く
知識労働の領域である、
とする。

例えば自動車メーカーの
設計部や製造部、
品質部に所属する専門労働者が、
新車開発チームで
仕事をするといったことだ。

これらの労働者はチームの仕事を通して、
自らの知識や技術が組織に貢献する機会を見出し、
その知識や技術を進化させる意欲を持つ。

この進化をドラッカーは”専門分化”という。

専門的知識や技術が進化すると、
その専門領域における内容が
狭く深くなり、
他の領域との境目が鮮明になる。

その専門分化した知識は、
単独では無用の長物で、
他の人の仕事に対する
インプットとなるときに初めて意味を持つ。

例えば、タイヤ技術だけがいかに進化しても、
エンジンやシャーシとマッチしなければ
適切な自動車は製造できないということだろう。

チーム型組織においては、
専門知識や技術はその専門家自身が
一番良く理解しているので、
より有効性を発揮させることは、
その本人に委ねられることとなる。



「専門分化した知識は、

 単なるデータとまではいかなくとも、

 それだけでは何ら用をなさない断片にすぎない。

 専門知識は、他の人の知識と結合するとき、

 初めて生産的になる。

 他の人の意思決定、仕事、理解に対する

 インプットとなるとき意味を持つ。」


~P.F.ドラッカー「マネジメント」

(第7章 マネジメントの組織 34 五つの組織構造)