■国民国家の誕生■~超国家の脅威に対する反応~ | ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬

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”なんの浮世は三文五里よ。ぶんとへのなるほどやってみよ。”
乙女姉やの失意の手紙への返信に記した、龍馬のポジティブ思考が表れている言葉
”くよくよせずに前向きに行こう”と勇気づけられる。
同様にドラッカーの言葉も、時代を超えて様々な示唆に溢れています。

おはようございます。

未明の川崎は、晴れていますが、
寒い朝を迎えました。

明日は大寒、寒もピークを
迎えたってところでしょうか。

足元の残雪もアイスバーン、
お気を付け下さい。

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ドラッカーは、国民国家が
超国家を生んだというよりも、
国境を超えた超国家の脅威に対する反応として
誕生したのが国民国家だったとする。

アメリカ大陸に建設された
スペインの植民地は、
豊富な金銀をもたらし、
その恩恵で最初の近代組織である
歩兵部隊をもつことができた。

スペインがヨーロッパ支配を
望むことができたのは、
この軍事力のおかげだった。
このスペインの軍事的脅威によって、
ジャン・ボダンが『国家論』を書き、
国民国家を発明した。

そのボダンの国民国家をヨーロッパにおける
進歩的大義とさせたものが、
スペインの脅威だった。


「ボダンの国民国家と

 その諸機関が受け入れられたのは、

 スペインの脅威があまりに

 大きかったためだった。

 ボダンが考えたものは、

 主権者にのみ従う中央集権官僚機構、

 中央任命による職業軍人が率いる常備軍、

 中央任命の専門家による

 法廷、通貨と税と税関だった。」


~『イノベーターの条件』
(Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ)