伸長度による考課
たまに、伸長度を重視して人事考課する人がいるが、間違いの場合が多い。
目標管理など結果を評価する考課項目は、基準に対する達成度の評価であり、伸長度は関係しない。
○ よくある事例
C課長は、部下D君の今期の成長をとても喜んでいる。というのも、課長の指導の効果が現れて、営業成績が毎月伸びてきているからである。もともと成績が悪かったD君は結果的には目標は達成できなかったが、C課長は目を見張る成績の伸びを考慮して、D君の成績考課を「期待を上回る」と評価した。
○ 解説
これは間違い。目標が達成できなかったのであるから、「期待を下回る」と評価すべきである。
能力考課や行動の評価も伸長度ではなく、基準に対する保有度や遂行度で評価する。
伸長度が反映するのは、努力としての責任性や自己啓発としての積極性などである。