釣りバカ日誌・ハマちゃんの人事考課(人事評価)
一般的な育成型能力主義の人事考課のルールで「釣りバカ日誌・浜ちゃん」を評価すると、次のような感じかな!?
1.考課対象
小学館ビッグコミックス「釣りバカ日誌」の読者からみた浜崎伝助さんの行動と実績。
2. 主な行動事実(キャラクターの特徴)
無趣味で平凡なサラリーマンだったが、課長に誘われ嫌々行った釣りが大漁で、すっかりハマってしまう。
それ以来、普段は温厚だが、釣りのことに関しては熱くなる。が、その釣りが縁で職場の人間関係や取引がうまくいくことも。どこの出張先や出向先でも、必ず現地の人達と釣りを通じて交流を深め、事業の進行をスムーズにする。釣りばかりしているようだが、実は意外と仕事もしっかりしている。お調子者だが憎めないキャラ。
3.人事考課の考え方
成績考課、情意考課、能力考課の3大項目に分けて人事考課を行う。
成績考課は期待役割や目標など職務基準の達成度により評価する。
情意考課は規律性、責任性、協調性、積極性の4つの要素に分けて、行動や態度を評価する。
能力考課は、行動や成果から判定できる能力をわかる範囲で分析的に評価する。
評価は各項目(要素)ごとにSABCD(54321)の5段階で判定し、最後にウエイトを設定して総合評価を計算する。
4.成績考課
色々と問題のある発言や行動はあるが、仕事はしっかりと行っている。日本電々新社屋の建設事業を落札、庄内ケアセンター建設の落札に成功など。
したがって、成績考課は期待通り「B」と判断できる。
5.情意考課
勤務時間中につり新聞を読むなど、規律性は「C」と判断できる。業務に支障をきたしていないので「D」にはならない。
仕事に関しては自ら進んで行うという姿勢はまったく見受けられず、積極性も「C」と判定できる。
責任性に関しては、口で色々いっているが、仕事はこなしているので「B」と判断できる。
協調性に関しては、余裕があるときに応援をするというよりは、つりに関する事をしているので「C」と判定する。
6.能力考課
標準的であるが、リゾートマンション計画が社長に認められたという点から企画力を「A」とした。
7.人事考課の結果
成績考課 B(3点)×10%=30
情意考課・規律性 C(2点)×10%=20
情意考課・責任性 B(3点)×10%=30
情意考課・協調性 C(2点)×10%=20
情意考課・積極性 C(2点)×10%=20
能力考課・知識技能 B(3点)×10%=30
能力評価・判断力 B(3点)×10%=30
能力評価・企画力 A(4点)×10%=40
能力評価・折衝力 B(3点)×10%=30
能力評価・指導力 B(3点)×10%=30
総合評価 500点満点で280点、100点満点にすると56点
総合評価の区分を
S 75点以上
A 65点以上
B 55点以上
C 45点以上
D 45点未満
とすれば、総合評価56点はぎりぎりBと判定される。
8.補足説明
確かに職業観は低いが、職業観は評価の対象ははいらない。あくまでの、職務行動とその結果で評価をすることになる。職業観は個人の自由でありそれを評価に反映すべきではない。
ただ企業として、そのような職業観の低い人には、価値ある仕事や責任ある職務は与えられないので、結果として能力は伸びが遅くなる。(仕事の能力とは、それなりの仕事をすることによって向上するから)