祖母と母は仲が悪かったけれど、祖母は基本的に孫の味方をしてくれるひとだった。
ありがちなのだろうけど、祖母と母の確執みたいなものに、これ以上関わっていたくなかったことも、私が家を出た原因の1つであったと思う。
やがて祖母は認知症が進み、それがより母と祖母の関係を悪化させ、祖母の介護に関する問題は父と母の関係もより険悪なもなにしていった。
そして私はそこから距離を取ったまま、不思議なほどに無感情に見て見ぬフリをした。
私は母親とも父親とも仲良くやっていると思う。祖母とも会う頻度は少なかったけれど最後まで仲良くやっていたと思う。
だけどいまも祖母を思い出す時、私は彼女を見捨てたんだなという気持ちになる。
祖母だけじゃなく、私は自分の為にあの時家族を見捨てたんだなと思う。
それは後悔とかじゃなく、今でもただそう思う。