「あか♪あか♪
あ~かい、あ~かいリンゴ♪りんご


「きいろ♪きいろ♪
黄色い,黄色い月♪月



「みどり♪みどり♪
み~ど~り~の、葉っぱ♪クローバー



注)こどもチャレンジぷちのあかあおきいろちゃん♪の歌をアレンジ。




歌をうたいながら自作の色カードを次男に見せる。
じっと見つめる次男。

まずは七色。
それぞれの色の代表的な絵も添えて
色と物の名前を一石二鳥で教え込む。

形は○△□☆・・・。
数字は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10の他に
ドッツカードもフラッシュ。

教材を独自で工夫しながら制作し療育する毎日は、
張り合いがあると同時に、
他のプログラム項目をこなす責務から、
徐々に疲れとストレスが溜まっていった。


ある時、”本当に次男はこれで覚えられているのだろうか・・・。”
と、疑念が生じる。




”テスト・・・・してみようか。”




『鶴の恩返し』のはた織りするつうを覗き見るようなどきどき感。
注)あくまでも比喩で、見た事は当然ありません。



”よしっ!”



突然、抜き打ちテストを試みる。





みちこ「くろ♪くろ♪
  く~ろい、く~ろい
タイヤ!は、どれかなぁ?」



七色すべてのカードを目の前にかざして
歌いながら質問すると・・・・、











次男 「・・・・・・・・・・ピタッ♪」















うおぉぉぉぉぉーっ!





指差してるーーーっ!






しかも、
当たってるしぃ~。






なんだか嬉しくなった。
次男は、私が褒めても喜びもしなかったけれど、
確実に日常生活に笑顔が増えていった。

それからと言うものは、質問形式でテストを繰り返す私。
時々質問されるのを嫌がる様子が伺えたが、
そんなことは眼中になかった。




ある日、「まんま・・・・。」と次男がつぶやいた。




びっくり



聞き間違えたと思った。




みちこ「”まんま”って言ったの?!」






次男 「まんま・・・。」







みちこ「”まんま”!”まんま”!
   すごい!!
   もう一回言ってみて!」


驚きと嬉しさでしつこく言う私。










次男 「・・・・・・・・。」




みちこ「ん?・・・・・・(やばっ汗
    ま・ん・ま・・・・・・は?」







次男 「・・・・・・・・。」




みちこ「・・・・・・・。(滝汗)」





その時の再発語と思われたまんま
一瞬のうちに消えた。
そして、質問形式の会話を嫌がるようになり、
テストも出来なくなってしまったーーーー。



あ~~~~~~っ、私ってつくづくバカだと思った。




教訓その1、「焦りは禁物」。
教訓その2、「テストはご法度」。
教訓その3、「”もう一度言って!”は、禁句」


それからの私は、戒律を守る僧侶になった気分だった。