3.11、そして旅立つ子ども達へ | 子ども達と自然に暮らそ!

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子ども達との自然な暮らしを提案しています。

【旅立つ子ども達へ贈る絵本】

3/11は、5,6年生最後のおはなし会でした。

以前も、【新しい世界の扉を開けようとしている全ての人へ】

という記事で、この時期、子ども達に贈りたい絵本を紹介しましたが、

今日は、ちょうど3.11という日だったこともあり、

震災のこと、たくさんの亡くなった方がいること、

そして、残された家族がいることを感じてもらいたいという想いと、

「生きるってどういうこと?」

「なぜ人は死ぬの?」

「命を大切にっていうけど、ぴんとこない」


そんな子ども達に伝えたい想い、

新しい世界へ旅立つ子ども達へのエールをこめて、

『かぜのでんわ』

『自分をえらんで生まれてきたよ』

『たくさんのドア』


の三冊を読んできました。




かぜのでんわ/金の星社
¥1,512
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では、はじめに、「今日は何の日かわかる?」

と、問いかけ、

「このお話は、岩手県の大槌町というところに、実際にある電話のおはなしをもとに絵本にしたものです。亡くなった大切な人と話をしたい、伝えたいことがあるけど、伝えられない、そんな人達のために用意された電話です。」

と、前置きをしてから話し始めました。

途中、涙が流れるままに読みました。

娘には、「お母さん、このおはなしで泣くの?」って言われちゃいましたが、

3.11のこの日、失った家族に対する想いを考えると、胸が詰まりました。

お話しの中で、ねこさんが電話します。

「かみさま、おしえてください 
ひとはなぜしんでしまうのですか?
なぜうまれてきたのですか?
いきるということは、
しぬということは・・・
どういうことですか?」


と、問いかけます。

続けて読んだのは、

自分をえらんで生まれてきたよ/サンマーク出版
¥1,404
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生まれながらに心臓と肺に疾患をかかえて生まれてきた 理生くん。

彼が3歳から9歳のころにおしゃべりしたお話しを、お母さんが書き留めた物です。

「生まれてくるっていうのは幸せなんだよ。
生きているというのは 大きな奇跡。
当たり前と思っている人も多いけれど、奇跡なんだ」


「赤ちゃんがうまれてくるのは、みんなをしあわせにするため。
お母さんお父さんだけじゃなくて、みんなをしあわせにするため。
生まれてくるのは、小さな喜び。
みんなを幸せにすると、もっと大きな喜びになる。」


「死ぬのは怖い事じゃない。
病気で死んでしまう子ども達もいる。
それは悲しいけれど、
体はなくなっても、心は残る。
たましいは必ずある。
悲しみはいつかは消えていく。
それに、死んだら、新しいことを学べる。
だから、死ぬのはたいせつなこと。」


「ぼくもっと幸せな世界をつくりたい。
みんなが幸せになるために、
地球をどんどん、大きくするんだ。
『地球を大きくする』って、
幸せをふくらませる、ということ。
幸せで、地球を包みたい、ということ。」


「病気の人たちが みんな健康になりますように。
戦争している国が 平和になりますように。
貧乏な人が みんなお金持ちになりますように。」



子ども達に紹介した内容は、本の中のごくごく一部ですが、
3歳から9歳でこのようなことをお話ししていたというのは驚きです。
病気を持って生まれてきたけど、それは自分で選んできたのだと言います。
奇跡も神様からのプレゼントで、
あたりまえのことも神様からのプレゼントなのだと。

あの震災の後、”あたりまえのこと”が、どれだけ幸せだったかをかみしめた人も多いのではないでしょうか。

この本の最後に、おかあさんの理生くんに対するありがとうの想いが紹介されています。

「みんなのお父さんお母さんも、同じ気持ちでいます。
生まれてきてくれてありがとう。
大変なときでも、みんなの笑顔を見ると、幸せになります。
たくさんの喜びを与えてくれてありがとう という気持ちでいると思います。」

と結び、次の本へ。

このブログを読んで下さっている親であるたくさんの方々にも
理生君の本は手にとってもらいたいです。

最後に、仕事を休んでおはなし会に来てくれた主人が読んだのは、

たくさんのドア/主婦の友社
¥1,404
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この本の内容については、以前の投稿を見て頂くとして、

新しい世界へ旅立つ6年生に、

「君たちは、これから、たくさんのドアを開けていくでしょう。
でも、君たちには、たくさんの可能性があります。
どんなことがあっても、乗り越えて、成長していける力を持っています。
だから、自身を持って、中学校という新しい扉をあけて一歩踏み出して下さい。
どんなときでも、君たちのことを応援しています。」

と、伝えて、6年生にとっては、6年間のおはなし会の幕を閉じました。

そして、一人の子どもから、うれしいお手紙をいただきました。


終わると、6年生の男の子が立ち上がって、

「6年間ありがとうございました!」

と、言ってくれました。

今日のおはなし会を聞いていた5年生の娘。

「私は10年だけどね。」

私の図書ボラ歴は11年。

彼女は、小学校に上がる前、1歳の頃からいっしょに学校に連れて行っていました。

保育園に入ってからも、保育園早退して、おはなし会に連れて行っていました。

おはなし会も、彼女にとっては11年も聞いているわけです。

そっか~と、感慨深く娘を見て、

来年はこの子も卒業なのね、と、思ったのでした。




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