誘惑(名)
「こころを惑わせ、悪い道に誘いこむこと」
誘惑といえばこのカード。
悪魔のカードはわたしたちを、道徳的観念を超えた欲望や衝動へと誘惑します。
深いところにある強い欲求は個人の領域を超え、集合的無意識の領域にある。そこに繋がっているのはひとりじゃなくて、集団。だからとてもパワフルなのだ。
でもパワフルなエネルギーにつながっている人の中にも、破滅的な犯罪を犯す人と、とどまる人がいるよね?
そのちがいは、同じ5の数のエネルギーを持つ教皇の意識をどれだけ受け入れているかによる、と考えることもできる。
教皇の意識が成熟した人は理性や道徳心が発達しているので、簡単には欲望に負けないのね、ストッパーになる。教皇が未熟な人は、欲に簡単にのまれてしまうでしょうねえ…。悪魔の惹きつける魅力って、想像の何倍も強大だから。。
そして、悪魔を取りこんでいない教皇も、問題を起こします。。
欲望を極端に否定するの。否定されたものはシャドウやコンプレックスとなって、権威主義的暴君になったり、または意識で制御できないところで暴れだす。
5と15を木の幹と根っこのような関係と捉えてみると、このようにまたちがったタロットの世界が見えてきます。両者は密接に関係している。タロットの大アルカナにおいて、2枚そろってはじめて5のエネルギーが完成するという考え方ね。これはホドロフスキーの「タロットの宇宙」の中に出てきます。1と11、2と12、とみていくとおもしろいように関連がみつかるよ。どのようにみても関連がみつけやすいのがタロットの魅力だけどね