7月16日10時半に訪問しました


ずっと発熱しており

脈拍は130~140台になってもう2週間はたっていました

血圧がこの日90台に下がってきていました


娘さんと一緒にケアしながら

「おかあさんに感謝の気持ちや自分の思いを伝えましたか?」

と聞くと


「そんな事恥ずかしくて言った事はありません

言わなくても分かってくれていますよね?」


と言うので

「言葉にしないと分からない事もありますよ。

おかあさんは聞きたいと思っているはずですよ。」

と答えると


Mさんは首をコクッとうなづいたかのようでした


サチュレーションが1番安定する左側臥位にしました

そしていつ血圧が低下し呼吸が止まるか

心臓が止まるか分からない状況だから

しっかり側にいてあげて下さいねとお話しました


16時過ぎに娘さんから電話がありました

「呼吸が荒くなってきています。」


最後の訪問を終えてそのまま駆けつけました


家族もみんな仕事を終えて駆けつけてきました


娘さんが

「おかあさんに自分の思いを伝えてあげて!

私はきちんと話しをしたよ。」

と言うので家族がひとりひとりMさんに思いを伝えました


手を握りながら

「もうずっと手なんて握った事なかったなあ…」

とご主人


お孫さんは大きな声で

「マーちゃん大好き!」

って声を掛けると

弱っていた脈がドドッと強くなりました


先生も駆けつけて再びご家族に説明し

セデーションをかける事になりました


心配な時はいつでも電話して下さいと伝えてうちに戻りました


22時半緊急の電話が鳴りました

「呼吸が弱くなっています。」

すぐに駆けつける事を伝えて向かいました


駆けつける前に家族が全員そろった時に

静かに静かに呼吸が止まったそうです


長男のお嫁さんが子どもを寝かしつけて

部屋に来てそれからだったそうです


なかなか在宅でも知らないうちに息を引き取ってしまう事も多いのですが

Mさんは家族みんなに見守られて旅立たれました


先生も

「自分の持っているもの全てを燃焼させつくして亡くなった感じですね。

究極の死ではないでしょうか。

ご家族の方々は本当によくがんばりました

しっかり向き合っておうちで亡くなられた事は幸せではなかったでしょうか。」


バラバラだった家族がひとつになっていました

恥ずかしがり屋の娘さんが

「みんなの存在が無ければ、こんな風に看取りはできなかったと思う

誰が欠けてもダメだった。ありがとう。」

って家族にしっかり挨拶ができていました


家族みんなでMさんの身体を洗い拭いて

大好きだったマンゴーのマッサージクリームをたっぷり塗って

ピカピカにしました


おかあさんらしい服を着せましょうかと提案すると

娘さんはGパンとタンクトップとカーデガンを持ってきました

これを着て旅行にみんなで行った思い出深い服なんですと…


エステシシャンだった娘さんにきれいに化粧をしてもらって…


「覚悟はしていたけど、家族ひとりひとりが思いを伝えれたので良かったです。」


いい形で命と向き合う事ができたのかな…と思えました





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