クリック募金 _ クリックで救える命がある。

イーココロ!クリック募金

大荒れのマーケット。あえて冷静になるために、久しぶりに歴史を、ヨーロッパの陣形について、取り上げてみたいと思います。

ファランクス・・・古代ギリシアで生まれた、重装歩兵の密集隊形。アレクサンドロス大王の大帝国形成に貢献した。

レギオン・・・古代ローマの密集隊形。ヨーロッパを支配した。

スイス戦闘団・・・ルネサンスは軍事面における復興でもあった。槍襖で騎馬を防ぎ、落馬した騎士を矛槍兵が倒した。各国は争って彼らを傭兵として雇った。

テルシオ・・・スペイン方陣。長槍の方陣を火縄銃で囲んだ。どの方向から攻撃されても防御可能。ヨーロッパを席巻。

マウリッツ型・・・歩兵・騎兵・砲兵の初の三兵戦術。部隊の分散化により、兵員の不安増大、迅速な隊形変更のためにも、厳しい訓練を必要とした。

グスタフ・アドルフ型・・・マウリッツ公が創始した、歩兵・騎兵・砲兵の三兵戦術を完成。常勝将軍ティリー伯のテルシオを破った。

フリードリヒ型・・・銃剣の登場が、古代以来の槍兵を消滅させた。火力の集中のために、いかに早く横隊になるかが課題となっていた。斜行進・平行移動等で、行進隊形から戦闘隊形への迅速な展開を可能にした。

オーダー・ミックス・・・火力の増大が、密集隊形を自殺行為とした。そのため横隊の火力と縦隊の突破力を組み合わせつつ、散兵が本隊を援護する、戦闘隊形が考案された。ナポレオンが好んで使用し、ヨーロッパに覇権を打ち立てた。


密集隊形は、指揮系統の確立と、恐怖心の克服に優れていた。無線もない時代、命令の伝達には密集していた方が都合が良い。また士官の監視により、兵員の逃走防止も容易だった。


ではなぜ、ナポレオンの軍隊は散兵が可能だったのか。

訓練ばかりが派手で、旗色が悪くなれば逃げてしまうかつての傭兵に比べ、祖国の危機に立ち上がった革命フランス軍は士気が高かった。傭兵中心の軍隊では採用できない隊形であった。


士官の命令と監視・・・。密集隊形は、なにやら組織営業に似ているような。ビルや研修所への隔離によって、不安心理を麻痺させることも・・・。

過去の歴史 はこちら。