みなさん、えびすさんという神様のお名前、聞いたことありますよね
「恵比寿」「戎」「恵比須」「蛭子」と、なんとまあ、漢字で示せばこんなにあるのか~
「えびす」と書いているこの神、実は『ほつまつたゑ』に出て来る神さまで、島根県の生まれなんです。
そして一番大切な神の名が変更されてしまったことです。
またここでも失われた「音」が関わっています。
実は「えびす」神ではなく、「ゑみす」神なのです。(「ミスった!?」)
ゑみすさんに関しては、二文字変わっています。
とすると、この神の名を発音する音も当然違うということになるのです。
また、「蛭子」と書けば「ひるこ」神という訓読みになるために恵比寿さまと同じ神だと解説してる本も出たりしています。
この誤解がどこで生まれたのか、それは沿岸部の仏教の伝説のお話しです。流れ着いた仏教の神、七福神の「えびす神」と一緒にすることで、仏教の信仰を高める狙いがあると思います。
イサナギ・イサナミの最初に生んだ子、「ひるこ」は流産(死産)でした。生まれてすぐに淡路島の海に流されました。これが流れ雛の名残になりました。
この時以来、「ひるこ」という子の名は歴史書物には一切出てきません。
『ほつまつたゑ』の中で、出雲の国譲りの時に国を譲ることを渋っていた父、初代大物主(オオモノヌシ)の中の子の話が沢山出てきます。
実は大物主には181人も子供がいたそうですが、本当かな?
さて、中でも最もお気楽な子がいました。いつもニコニコしていて、怒った顔を見たことがない子、「クシヒコ」という子がいました。
彼は釣りが大好きで、毎日海の沿岸で釣りを楽しんでいました。
そしてこの子が後、ゑみす神となったのです。
さらに奈良県にある三輪山の神として後に山に入って亡くなっています。それは日本の国の安泰を守るためです。
今でも三輪山の大神神社(おおみわじんじゃ)の御神体の三輪山に向かうと、物凄く優しく強い霊気を感じます。これはきっとクシヒコさんという「ゑみす」神の霊気なのでしょう。
さて、初代大物主である父「クシキネ」がいうには
「私の一存ではこの国の将来を決められません。どうか私が一番頼りにしている息子、クシヒコに聞いてください。最後のこの息子の意見で決定します。」
と答えました。実は他の子は、民を置いて逃げ出したり、国を相手にして戦いをして、命を投げ出す覚悟をしていたのです。
出雲の国譲りの話の中でも有名な神が「タケミナカタ」という神です。
「クシキネ」の子、「タケミナカタ」は最後まで抵抗し、戦いましたが、ついに諏訪方面まで逃げて降参しました。
だから諏訪大社の祭神は「建御名方神」なんです。
さて、「クシキネ」の子「クシヒコ」は、国の軍隊のトップに対して物怖じせず笑顔でこう答えたのです。
「この出雲を喜んで捧げましょう。元はと言えば父や私たち大物主の役割をたがえた罪です。どうとでもしてください。それが私たちの運命だったのですから。私たちの国はもう「まな板の上の鯛(たい)ですから。」
と釣りをしながらまんべんな笑顔で答えたのです。
「まな板の上の鯛(たい)???」
このことわざ、どこか聞いたことあるのではないですか?
実はこの出雲の国譲りの話の「まな板の上の鯛(たい)」から、ことわざ「まな板の上の鯉(こい)」にすり替わったのです
「へ~」
さて、ゑみす神の意味を示します。特に「ゑ」は失われた「音」なので是非覚えてくださいね
1:「ゑ」
「笑みの」の「ゑ」です。「え」と書いてしまえば「笑う」という最大の力を失います。
2:「み」
この場合は「からだ」を表します。体いっぱいで笑う。
3:「す」
この場合は「澄み渡る」とか、素直、正直、純粋などの意味と、その姿を表します。
つまり「ゑみす」という三音は、「笑いで満ち溢れた笑顔が体中に浸透し、体全体で笑う様子」という意味になります。
七福神の中のえびす神も、笑顔が福をもたらすとして、釣った鯛(たい)を掲げて大喜びしているんでしょうね。ですから商売とは「笑いを売る」と書き「笑売」になり、「笑いを得(う)る」となり、笑いを得た人には福の神が来るとなったのでしょう。
辛い時ほど笑いましょう笑いは全ての闇を祓います
「鬼やらゐ」という言葉があります。「節分」の元の語源です。
この言葉は鬼を外に追い出す意味なのですが、元の語源は「鬼笑い」なのです。
噺家さんの落語にもありますよ。
↓
林家きく蔵さんの落語 「鬼と笑い」
いつもしかめっ面していて人生の中で笑ったことが無い鬼が、善人が笑っているそのおかしな笑い声に思わずつられて笑ってしまって、人を呪ったりおとしいれたりすることができなくなってしまった、という意味です。
落語の中にはこんな所にも『ほつまつたゑ』の要素も含まれているんですね
「笑い」は全てを祓い清めるのだ
だからこそ、失われた「ゑ」の音を表現するために、「笑み:ゑみ」を絶やさずに毎日を過ごしたいと思いませんか?
ピンチはチャンス、苦しい時ほど笑顔で!
心理学では、「頑張る」という言葉は心を「頑な:かたくな」にしてしまうようです。
頑張るという言葉よりも「大丈夫だよ」という言葉に変えると良いですよ
私はここのところ、「とほかみゑひため」と言いながら瞑想し、笑顔で過ごしています。
そしたら何だか体が軽いんです
もちろん不安もあるけど、それに心が縛られていないようです。
「ゑみす」さんがあなたと共にいますように