公取委による再販制度存置に関する総会決議 | こんな本があるんです、いま

公取委による再販制度存置に関する総会決議

公取委による再販制度存置に関する総会決議


2011年 3月 2日


出版流通対策協議会
会長 高須 次郎
東京都文京区本郷3-31-1 盛和ビル40B
TEL 03-6279-7103/FAX 03-6279-7104


2001年の著作物再販制度の当面存置の発表からこの3月23日で10年を迎える。昨年9月の出版流通対策協議会との会談で、公取委が著作物再販制度の見直しは行わないと発言、本年1月11日に改めて公取委の竹島委員長が、いまだ国民的合意が得られていないため、著作物再販制度の見直しは行わないと発言したことを歓迎する。

出版物の多様性が言論・出版・表現の自由を守るものであり、学問、芸術、文化の発展を支えていくものであることは言うまでもない。専門的で売れにくい少部数の出版物の安定的刊行を可能にし、全国一律の定価で読者に出版物を届ける著作物再販制度は、その重要な制度的基盤である。

再販制度が再び存置されたことを受け、再販制度を守るための弾力運用という書協などの根拠は崩れた。著作物再販制度の擁護のために1979年に結成された出版流通対策協議会は、これまで通り再販制度の原則運用の砦として、再販契約違反の値引き行為であるポイントカードと、バーゲンブックなどの無原則的な運用に反対していく。



※2011年3月2日に開催した第33回定期総会での決議