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2009-11-16 16:07:46

グーグルブック検索和解、修正案への見解(11月16日)

テーマ:Google和解

2009年11月16日


中小出版社99社で組織する出版流通対策協議会(略称・流対協)は、グーグルブック検索和解修正案について、現時点での見解を明らかにする。


1 グーグルブック検索和解修正案が米国ほか英語圏4か国に限定され、日本も和解対象から除 外され、当面影響を受けなくなったことは、われわれ流対協を含めた反対運動の成果といえ る。


2 しかし、本修正案が、そもそも違法なスキャニングを認めた上で成り立っており、一国の 国内法をもって、国際的に著作権者、出版者(社)の不利益を強制しようとするものに変わ りはなく、とうてい容認できない。


以下の項目について、グーグルは、真摯に対応することを求める。


1 これまで違法にスキャニングした日本の書籍については、そのすべてをデータベースから 速やかに削除すること


2 修正案適用範囲外書籍のスキャニング作業を即刻中止し、これまでの違法行為を行った書 籍についての報告を行うこと。


改めて、強調するが、著作権利用の原則は、形態・方式(アナログ・デジタル)を問わず、事前許諾が前提であり、著作権者・製作者・使用者の関係が対等・互助の関係でなければならない。
そのためにも、被害の原状回復を、われわれは、グーグルに強く要求する。


※14日午後(日本時間)に公表されたグーグルブック検索和解の修正案(「改定和解契約書」本文だけで173頁、補足がA~Nまで。そのNが6頁の「補足通知書」となっている)は、ニューヨーク連邦地裁で承認されたあと、正式な和解案となり、12月上旬に「発送される」とのこと。


2009-10-30 16:26:11

10月30日●記者会見を行いました

テーマ:Google和解

●Googleブック検索和解修正についての和解当事者への要請に関する記者会見

2009年10月30日

出版流通対策協議会
会長 高須次郎(緑風出版)
経営委員長 上浦英俊(柘植書房新社)

報道によると、去る10月7日のGoogleブック検索和解案の最終公正公聴会が、米国司法省による和解修正の要請を受けて延期され、和解当事者によって修正作業が現在行われており、修正案が11月9日に南ニューヨーク地区連邦地裁に再提出されるという。


これをうけ、中小出版社99社で組織する出版流通対策協議会(会長・高須次郎、略称・流対協)は、修正和解案に、私ども日本の出版社の意見が反映されるよう、別紙の内容の要請書を10月28日、和解当事者あてに送付した。


 送付先は、次のとおり。

 南ニューヨーク地区連邦地裁 デニー・チン判事

 全米出版社協会(AAP)

 Google社

 Google日本支社

 Googleブック検索和解管理者


また、出版流通対策協議会は、この問題に関係する著作者団体、出版社団体、諸個人と連携をはかり、日本の著作権者と出版社の権利と利益を擁護する観点から、日本政府が、修正和解案に影響力を至急行使するよう、政府に求めていく。


理由は、①世界の作家や詩人らが作る国際ペン(本部・ロンドン)は10月22日、グーグル社による著作権の世界的独占に対抗するよう各国政府に求める決議を採択したこと、②和解案に政府として異議・反対をしているドイツ、フランス(政府としての意見書はこの2カ国のみ)に、特別の配慮がなされるとの観測があること。


なお、出版流通対策協議会としては、JPCA(日本出版著作権協会)などとともに、国会図書館、日本文藝家協会、書協が構想しているデジタルアーカイブ構想に関する「協議会」、並びに通商産業省などが構想している「ジャパン・ブックサーチ」への積極的参加を表明する。


(10月30日の記者会見レジュメ)

2009-10-30 16:20:35

和解案修正に関する要請書●10月28日

テーマ:Google和解

●下記の「要請書」を10月28日、29日に送付等しました。
送付先は、Google、NY連邦地裁、Google日本、和解管理者、原告AAP代理人


和解案修正に関する要請書

2009年10月28日


出版流通対策協議会
会長 高須 次郎
東京都文京区本郷3-31-1 盛和ビル40B
TEL 03-6279-7103/FAX 03-6279-7104


10月に予定されていた公開聴聞会は延期された。それに伴い、GoogleおよびGoogle和解原告団は、昨年提案された和解案を修正し、11月9日までに連邦地裁へ再提出する、との報道がなされている。

まず、GoogleおよびGoogle和解原告団は、連邦地裁に寄せられた意見に対して、真摯に検討し、和解案の修正に反映されるように、われわれは強く求める。


次に、われわれは、GoogleおよびGoogle和解原告団が和解案を修正するにあたって、以下の項目を要請する。


1 データスキャニングについては必ず、著作権者および出版社に事前許諾をとること


2 海外著作権者および出版社の和解への参加は、オプトアウト方式から、オプトイン方式に変更すること


3 将来を拘束する和解である以上、いつでも海外著作権者および出版社の申し出により和解からの離脱が可能なことを明記し、その場合、データはすべて削除すること


4 Googleの許諾の範囲について、米国外における利用の禁止を明確にする(具体的かつ確実に担保、保障する)こと


5 前回の和解案の告知は不十分であり、修正案を告知する際は、業界各団体に告知するとともに、新聞公告を全国紙、地方紙の一面に複数回行うなど、告知の徹底を尽くすこと


6 修正される和解案については、全文の日本語訳(精査された翻訳によるもの)を作成し、日本のすべての著作権者および出版社に閲覧可能(インターネットだけに限定することなく)とすること


7 版権レジストリーには、各国語圏の代表の参加を保障すること

2009-10-28 18:06:34

Google和解問題、記者会見●10月30日

テーマ:Google和解

●11月9日の修正案提出期限に向けて●

──────────────────

和解当事者へ要請 !!

──────────────────

10月に予定されていた公開聴聞会は延期されました。
それに伴い、Google和解原告団は、昨年提案された和解案を修正し、
11月9日までに連邦地裁へ再提出する、との報道がなされています。
Google和解原告団は、連邦地裁に寄せられた意見に対して、
真摯に検討し、和解案の修正に反映されるように、私たちは強く求めます。
 
10月28日、
Google和解原告団が和解案を修正するにあたって、
和解当事者へ要請書を送付しました。


さらに、ドイツやフランスのように、
Google和解に対し、政府レベルでの対応をするよう
日本政府にも働きかけていく必要があろうかと思います。


私たちはまた、国会図書館、日本文藝家協会、書協が構想している
デジタルアーカイブ構想に関する「協議会」、
通商産業省などが構想している「ジャパン・ブックサーチ」、
これらへの積極的参加の意思を表明します。


●日時/10月30日(金)14時から

●場所/文京シビックセンター
(文京区春日1-16-21)
4F・シルバーセンター/会議室B


2009-10-05 20:58:27

Google和解案が修正へ

テーマ:ほんのひとこと

8月26日、Internet Archive、Microsoft、Amazon、Yahoo、複数の図書館協会などが、Googleブック検索和解案に対抗するグループ、Open Book Alliance(OBA)を結成した。

8月31日、ドイツ政府は、Googleブック検索和解案はドイツの著作権法に違反し、インターネットユーザーのプライバシーを侵害するとの文書を、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所に提出した。「作品のデジタル複製、出版、配布に関してドイツの作家と出版社を保護するために制定された法律を無視することを許す」「この和解に関する裁判所の決定は、ドイツの作家、出版社、デジタル図書館、国民など大きな影響を受ける人たちからの意見を取り入れずに、新たな世界的著作権体制を作るという劇的な影響を広範囲にもたらす」と主張、また、米作家組合は米国で作品を出版していないドイツの作家を代表していないと指摘した。

9月8日、OBAは、ブック検索和解について、「Googleと原告の出版社は29カ月にわたってひそかに水平的価格維持について交渉した」と指摘、出版社と価格操作を行おうとしていることは、独占行為に当たるなどとする38ページにわたる意見書を同地裁に提出した。

同日、フランス政府がドイツ政府と同じ趣旨に文化の多様性を損なうとの意見を加えた意見書を同地裁に提出。

9月10日、米国下院司法委員会公聴会で、米国著作権局登録局長が、オプトアウト方式の和解案は、著作権者を子々孫々に至るまで和解案に縛り付け、書籍の無制限なスキャニングをGoogleに許す内容であることから、こうした強制許諾ともいえる和解案は本来、議会の取り扱う問題であり、反対であると強く言明した。また絶版書籍の規定についても強く反対、絶版書籍であるか否かに関わらず著作権は守られるべきであり、著作権保有者が分からない作品(いわゆる孤児本)についてGoogleに事実上の独占権を与えることにも反対した。さらに、米国外の著作権者が和解案に自発的に参加することは自由であるが、オプトアウトしなければ自動的に参加となることは、諸外国との摩擦を招いており、外交上の問題となると懸念を表明した。

同日、Googleは和解案について、同社が電子化した書籍を他社も販売できるようにすると発表した。Googleはこの新たな決定について、「Googleは和解の下で電子化した絶版書籍をホスティングし、Amazon、Barnes&Noble、地域の書店などの書店はこれら書籍をユーザーに販売できる。書店は並行して、独自に絶版本を電子化することもできる」と説明している。この新方針は「Googleに絶版書籍の電子化と商業利用を認める和解案は、独禁法に違反する」との批判に応えたもの。

OBAはこの発表を「空騒ぎ」とし、他社の販売を認めても、Googleが電子書籍をコントロールしていることや、同社のプライバシーポリシーに問題があることに変わりはないと主張している。「要するに、今回のGoogleの『譲歩』は新たな煙幕にすぎない」と同団体は述べている。

9月第3週には、米国コネチカット州、ミズーリ州、マサチューセッツ州、ペンシルバニア州、ワシントン州の5州の司法長官が、同地裁に文書を提出し、孤児本について権利を保有する個人や団体の所在がつかめるまでの間、和解案の版権レジストリーが権利保有者に代わって売り上げを保持する点で、5州では州の財務官が市民を代表して請求者のいない支払いを受け取ることになっていて、この権限を州から奪い取られることから、和解案に反対を表明した。

9月18日、米国司法省は、Googleブック検索和解案について修正がなければ承認すべきではない、集団訴訟法、著作権法および独占禁止法上の懸念を表明。和解案の内容に関して、①外国の著者や出版社の懸念への対応、②将来のライセンスに関する変更可能な条項への制限など著作権者保護策の強化、③作家・出版社の共同価格設定メカニズムを排除し、競合他社も利用可能な仕組み作りにする、などの変更を加えることを、連邦地裁に求めた。

同日、OBAは、和解案の成立に反対する立場から、米司法省の見解を「公共の利益に供し、革新を保護し、競争を促進しようとしている人々すべてにとっての大きな勝利」とするコメントを発表した。

9月24日、連邦地裁は、原告団の要請を受け、最終公正公聴会を10月7日には開催せず、修正の目鼻がつくまで延期するという命令を文書で公表。

以上が、米国を中心とした動きだが、日本や世界各国の作家や出版社、団体から反対の意見書が連邦地裁に約400件以上寄せられているという。日本では、8月27日の日本ペンクラブの和解案への異議申し立て記者会見、9月2日の流対協による和解離脱(現在83社+1が賛同)と和解案反対の連邦地裁への通告と記者会見、9月3日、ルポライター明石昇二郎氏とカメラマン福田文昭氏がGoogleを著作権法違反で刑事告訴したとの外国人特派員協会での記者会見ぐらいで、目立った動きはない。 書協は和解案に参加を表明、文化庁も法律的に問題ないと「日本の出版文化を守るために先頭に立っている」(?)。日本に上陸した時はきっちりやると、流対協との会見で文化庁はいっていたが、こんな調子ではほんとかいなと思わざるを得ない。

日本の反対運動の影響も一応はあったと思う。司法省が指摘した「国外の作家・出版社の懸念への対処」によって、米国外の書籍には和解案が及ばなくなるか、オプトイン方式にするのかどうかも注目される。

また孤児作品、孤児本(orphan work, orphan book)の問題である。和解案では「Googleは著作権保護期間内ではあるが絶版になった書籍について、そうした作品の権利保有者の所在が不明で許可を得られない場合でも、同社がスキャンする権利を有するという合意を得た」「問題なのは、Googleの和解によって、同社がいわゆる『孤児作品』をスキャンして出版する法的権限を持つ、米国内で唯一の組織になることだ」(Internet Archive声明)。米作家組合会長によれば、1923年以降出版された書籍の50~70%が孤児作品で、1,000万点にのぼるであろう指摘している。日本の数も膨大となろう。

仕切直しとなっただけで、まだまだ予断を許さないのだ。小さな書店でも、その地域の読者に合った本が硬軟取り混ぜて並んでいる姿は理想である。かつて、地方の田舎では学校が共同体の核であったが、統廃合が進み、そこへのアイデンティティ失われ、精神的な崩壊があると言われる


高須次郎緑風出版 /流対協会長 )


『FAX新刊選』 2009年10月・188号より

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