【アマゾン値引き】 緑風出版が改めてAmazonへ申入れ(5月21日) | こんな本があるんです、いま

【アマゾン値引き】 緑風出版が改めてAmazonへ申入れ(5月21日)

出版流通対策協議会の会長社の緑風出版は、5月21日午後のアマゾン市川塩浜流通センターの見学会の際。別紙のような早稲田カードによる値引きサービスとアマゾンco.jpでの価格表示について別紙の再申し入れ書を提出した。


主な内容は、

・4月23日付け回答については、バイスプレジデント渡部一文氏の署名ないし捺印がないので、正式回答とは見なせない。
・回答については代表者の回答をすること。
・アマゾンco.jpも再販売価格維持契約者として同契約を遵守する義務があり、当社の再販商品がどのように扱われているかの質問にたいし、答える義務があること。
・お答えいただけない場合は、再販売価格維持契約違反の値引き行為を行っているものと見なさざるをえない。当社としては、誠に残念ながら、再販売価格維持契約書に基づいた対応をせざるをえない。
・貴社の正式回答を6月16日までに求める。


センター見学後の質疑の際、同社の友田雄介書籍事業統括本部営業本部長は、流対協の質問に、ご指摘いただいている点については、ホワイト学割だけでなく早稲田カードを含め現在再検討をしているが、関係者との調整もあるので、今しばらく時間をもらいたい、と話した。
 

●緑風出版の申し入れ(全文)


アマゾン ジャパン株式会社 御中

2009年 5月21日
株式会社緑風出版
代表取締役 高須次郎

拝啓

日頃はお世話になり誠にありがとうございます。

さて、小社3月16日付け申入書に対する貴社バイスプレジデント渡部一文氏の4月23日付け回答につきましては、渡部氏の署名ないし捺印がありませんでしたので、正式回答とは見なせません。改めて署名ないし捺印のある回答書をご送付下さい。また誠に失礼ながら、ご回答につきましては貴社の代表権のある方の回答をお願い申し上げます。


当社は再販事業者であり、貴社も再販売価格維持契約者として同契約を遵守する義務があります。当社の再販商品がどのように扱われているかの質問にたいし、これにお答え頂く義務もあります。


お答えいただけない場合は、再販売価格維持契約違反の値引き行為を行っているものと見なさざるをえません。当社としては、誠に残念ながら、再販売価格維持契約書に基づいた対応をせざるをえないことになります。


お手数ですが、この申入れに対する貴社の正式回答を6月16日までに文書でいただけるようお願い申し上げます。


以下に前回の申し入れ事項の要旨を採録致します。


貴社のインターネットサイト「Amazon.co.jp」では、昨2008年暮より、早稲田大学と提携し、同大学の学生、教職員、校友を対象に専用のIDを発行し、「Amazon.co.jp」での和書購入について、学生、教職員、校友(早稲田カード会員)8%、その他の校友3%、通常より安く買える値引きサービスを開始されました。


ここには小社の書籍も値引き対象に含まれております。ご承知のように、これは明らかに「再販売価格維持契約書」、同「覚書」に違反する行為になります。


また、「Amazon.co.jp」での価格表示について、再販対象書籍を「定価」表示せず、再販対象外書籍を意味する「価格」表示となっております。これは「再販売価格維持契約書」、同「覚書」、「出版物の価格表示等に関する自主基準」、同「実施要領」に違反する行為です。このような表示は、「Amazon.co.jp」で取り扱う書籍がすべて再販対象外書籍であるとの誤解を招き、いたずらな混乱を招きかねません。


貴社は現行の再販契約に則って書籍の販売を行なっておられると思いますので、下記のとおり早急に対応されることを求めます。


1.「Amazon.co.jp」における早稲田大学学生、教職員、校友を対象とした書籍の値引き販売を速やかに中止すること。

2.今後、早稲田大学以外の大学と提携して、同様の書籍値引き販売を行わないこと。既に行っている場合は、値引きの状況を公表するとともに、速やかに中止すること。


3「Amazon.co.jp」の価格表示について、再販対象書籍については、「価格」という表示を「定価」と変更すること。


以上、改めて申し入れいたします。


敬具