龍源堂 はり灸マッサージ院便り   2015年11月号 お灸について

ちはやぶる 神代も聞かず竜田川 からくれないに水くくるとは
奈良の北西部を流れる竜田川に散った紅葉の美しさを在原業平が読んだ有名な歌の通り、この季節の自然お美しさは古来より人の心を動かしますね。
百人一首ではダントツで秋を読んだ歌が多いのも、日本人のセンスだと感じます。
遥か昔の平安時代の人も、現代を生きる我々と同様に自然を感じ、命の限りに生きていたと伺えます。その頃の絵巻には美しい自然は勿論ですが、お灸で治療する様子も描かれています。

今回は、そんなお灸についてのお話です。
お灸と言えば、「熱い」イメージをお持ちの方が多いでしょうか?
そんな僕も子どもの頃、悪い事をすると「お灸を据えるよつ!」と、祖母に脅されました。
確かに跡が残る程のお灸は、治療効果より先に熱くて痛い感覚が大きいですね。
それでも一部のお寺などでは、体質改善を目的に今でも大きな跡が残るお灸を据えています。

当院で通常扱っているのは、こうした特殊なお灸ではなく、ほんのりと温かい感覚を引き出します。
体の弱った部分を助けるイメージです。

店頭や雑誌などでもよく見かける台座(円柱状のお灸の下のシール付きの土台)のついた物はご家庭で安全に使用して頂くには便利ですが、龍源堂 はり灸マッサージ院ではもう少し治療効果の高い方法を用います。
せっかく国家資格を持ったプロが施術させて頂くのですから、当然ですね。
当院では、艾(もぐさ)の成分の働き施術の方法患者様の心地よさを大切にします。

お灸はきちんと選んだツボに、じんわりと温度が上がる中で、しっかり体にお灸の成分を届ける事で、独特の作用が起こるのです。
だから単に熱エネルギーを皮膚に与えるだけでは、お灸の効果は望めません。
その為に、当院で使用する艾のクオリティーにもゴリゴリに拘っています。
更に、艾をひねる時には分量と力加減に注意して、テンポ良く着火する事でほわっとした「甘いお灸」を提供します。
ちなみに粗悪な艾は燃える時に一気に高温になるので、心地よい感覚が少ないのです。燃焼時の到達温度も粗悪な艾の方が高くなります。

肌に直接艾を乗せる方法以外では、竹筒、お灸用に作られた升、小さな筒に入ったものなど、様々です。

こうして時間はかかっても本来の効果を追求したお灸は、初めて受けて頂いた方にも「思っていたより全然熱くないグッド!」「体が温く感じて気持いいにひひ」と好評を頂いています。
保育園に通う小さなお子さんでも、二度目や三度目になると、ほとんど怖がりません。
勿論やけどの跡も水ぶくれも起こしません。
それでも万が一に備え、常に安全に心がける気持と賠償保険への加入は致して居りますので、ご安心下さい。

お灸の効果を実感して頂き易いのは、関節の痛み、たらだの冷え、足のむくみ全身倦怠間等の改善です。
女性の生理痛や頭痛にもご好評頂いて居ります。
当然、不妊治療には欠かせませんね。

龍源堂 はり灸マッサージ院では、毎月9日に箱灸または竹筒灸による養生の為の日「お灸の日」を設けています。時間は午後1時から4時までです。
事前にご連絡を頂けると幸いです。参加費用は無料です。


龍源堂 はり灸マッサージ院
630-8054 奈良市七条西町1丁目3-14
電話;090-6752-5073
メール;ryugendo.hari9@gmail.com
http://m.ryugendo.webnode.jp