龍源堂 はり灸マッサージ院便り   2015年7月号


「ほととぎす 鳴く鳴く飛ぶぞ 忙はし」
とは松尾芭蕉の俳句ですが、当時の人々にとっては初夏の代名詞といえば「ほととぎす」の鳴き声と「初鰹」だったそうです。ただしこれからの季節は食中毒や感染症への注意も必要となります。

厚生省の感染対策マニュアルでも、感染症に対する柱として①感染源の排除、②感染経路の遮断、③ヒトの抵抗力の向上が挙げられています。
つまり、手洗いうがいや消毒をして、必要に応じてマスクや手袋を活用し、免疫力を高める習慣をもちましょう、という事ですね。
  ヒトの免疫力の向上は、古来より鍼灸の最も得意とする分野のひとつです。
松尾芭蕉は、著書奥の細道で「足の三里にお灸を据える習慣のない人とは一緒に旅をするものではない」と記しています。長旅を続けた芭蕉にとって、健脚と健康は表裏一体だったと捉えていたのでしょうね。
 
鍼や灸を施術した部分には、体内で免疫反応を起こす白血球が集まってくる事は化学的にも立証されています。
黄色ブドウ球菌やA群溶血生連鎖球菌(溶連菌)など、通常の体力が有れば影響を受ける事は無い菌でも、体力の落ちている方にとっては大変な問題ともなり得ます。
特にこれからの季節は、食中毒だけでなく蚊を媒体とする感染症の危険やお子さんのヘルパンギーナも流行する為、油断は出来ません。
こうした菌に負けない体力を維持する為にも、食事や適度な運動に加えて、鍼灸マッサージでのケアをお勧め致します。
当院では、体力の落ちている方には「刺さない鍼」または「熱くないお灸」での施術で刺激量を患者様個人に合わせて調節致しております。
ゆっくりとお話を伺いながら施術内容や頻度を決定しますので、是非ご相談下さい。

龍源堂 はり灸マッサージ院では、毎月9日に箱灸または竹筒灸による養生の為の日「お灸の日」を設けています。時間は午後1時から4時までです。
事前にご連絡を頂けると幸いです。参加費用は無料です。