いよいよ今週の土曜日、19日から
映画「ちはやふる 上の句」が公開されます。
ちょうど1年前の今頃から取り組んできた作品をやっと皆様に観ていただけると思うと嬉しくてたまりません。
思えばちはやふると出会ったのは20歳の誕生日。
「お前に似てるやつ出てくるから読んでみ」と友人が漫画をプレゼントしてくれたのがきっかけでした。
読み始めたら
「なんやこの素敵でハートフルな漫画は!こんなもん毎エピソード泣くに決まってるやんけ!ちくしょう!」
と涙ながらにページをめくり、それと同時に
「なんか、ちょいちょい他人とは思えへんキャラ出てくるなあ、、」
とも思っていました。
すぐさま全巻揃えてちはやふる読者になった僕ですが、その直後友人の紹介で原作者の末次由紀さんにお会いすることになったのです。
緊張の面持ちでご挨拶をしようと思った瞬間、
「ヒョロくんだ!ヒョロくんが生きている!」
と、まるでそれは千早のような天真爛漫さで末次さんは迎えてくださいました。
漫画の現場のことなど色んなお話をさせていただき、その時は限りなく100%冗談で
「もしちはやふるが実写化するときはヒョロくん役、僕にやらせてくださいね」
と言って笑っていました。
それからも変わらず「ちはやふる」を愛読し続け、特に他人とは思えないヒョロくんのことは自分に置き換えて読むほど、どんどん愛着が湧いていたのでした。
それから5年後、映画のキャスティングの方から「漫画原作で坂口くんに似ている役があるのでオーディションを受けに来てほしい」と連絡があり、行ってみたら驚くことにそれは「ちはやふる実写化」の企画であり、
「これはもう縁なのだ。運命であるのだ。」
と覚悟を決めて挑みました。
そんな経緯を経て、ヒョロくんこと木梨浩 役を演じることになり、現場で末次さんと再会したときは二人で大興奮でした。
「すごいですね!まさか本当のことになるなんて!言霊ですね!」
「夢って、、叶うんだね。」
「、、ドリームカムトゥルーですね。」
そんな奇跡みたいな経緯を経て、北央学園のみんなとかるたの稽古をし、北央学園のみんなが僕よりも華奢でヒョロっとしていてヒョロくん殺しだったので7キロほど減量し、よりビジュアルをヒョロっとさせ、ひとつひとつ時間をかけて役づくりしました。
なかなかこんなにたっぷりと納得ができるまでできないことなので本当に贅沢な現場です。
ちはやふるの生みの親である原作者の末次由紀さん、
僕にヒョロくんを演じさせてくださった小泉徳宏監督をはじめ映画関係者の皆さん、
ひと夏を共に過ごした共演者の皆さん、
そして何よりこれから映画をご覧になる皆さんに最高の感謝を。
ちはやふる、劇場で是非!