【中国】増え続ける臓器移植の謎 | 中谷良子の落書き帳

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【世事関心】中国 増え続ける臓器移植の謎 生死の間



【新唐人日本2011年9月3日付ニュース】
鐘海源さん。

江西省贛州市(かんしゅうし)の景鳳山小学校教師。“反革命分子”のレッテルを貼られた李九蓮さんを支持したために収監されましたが、罪を認めず、さらに刑務所の壁に“打倒華国鋒”と書いたため、“反革命分子”とされ、死刑に。

1978年4月30日、後ろ手に縛られた鐘海源さんは市中引き回しにされたうえ、銃殺されましたが、その際、わざと右の背中に銃を撃ちました。左の心臓を避けて、すぐに死なないようにするためです。

事前に待機していた医療関係者は、鐘さんに飛びかかり軍用トラックに運ぶと、臨時にしつらえた手術台で、生きたまま腎臓を摘出。

この腎臓は、すぐさま南昌(なんしょう)九十二野戦病院の腎臓移植を待つ高級幹部の子弟に移植されました。

30数年来、中国経済が飛躍的に成長すると同時に、驚異的な勢いで臓器移植の数も増加。
特に、1999年以降、中国の臓器移植は急速に増えました。

2006年、中国当局は、年間臓器移植数が2万件近くに達したと発表。
これは世界第2位です。

しかも、臓器移植を受ける人は、政府高官から金持ちにまで対象が広がっていました。

2007年までは、数十万元の費用さえ負担できれば、中国の数多くの病院で、世界最短期間で移植を受けられました。

しかし、2000年からの6~7年間で、中国の多くの病院は、臓器移植の待ち時間が1週間から4週間、ひいては数日だと公言。

一部の病院では複数の移植手術が同時に行われているそうです。

驚異的なスピードと数の裏に、ある問題が見え隠れします。
大多数の移植用臓器は、ドナーのものではなく、家族のものでもない。

では、一体その出所とは? 21世紀の今、鐘海源さんのように生きたまま臓器を奪われる惨劇がまだ上演されているのでは?

アメリカは臓器移植大国です。全国的なドナーのデーターバンクと移植待ち患者のデータバンクのほか、全国に広がる臓器移植ネットワークがあります。

約8,000万人がドナー登録をしています。
これと同時に、家族間の臓器移植も活発です。

それでもアメリカの臓器移植の平均待ち時間は短くありません。
心臓で8ヶ月近く。肝臓なら2年2ヶ月。腎臓なら3年1ヶ月。
なぜでしょうか。

移植に使う臓器は健康な体のものでなければならず、しかも摘出した臓器はすぐに移植しなければなりません。

腎臓は12~24時間。肝臓は12時間。心臓は4~6時間。
よって、もし家族間の生体移植でなければ、死亡したばかりの健康なドナーからの臓器でなければ移植に使えません。

しかも、血液型と組織の型が患者とドナーで一致していることも必要です。
非血縁者の中で、このように型が一致する可能性は6.5%。

ここから分かるように、ふさわしい健康な臓器の割合は相当に低いのです。
中国では伝統的な考え方や関連法規の不足により、ドナーの数が極めて少なく、2007年9月までで、脳死移植はわずか61例にとどまります。

家族間の移植も臓器移植のうち、1.1%に過ぎません。
このように合法的な臓器の確保は極めて困難。

しかし、中国の病院では臓器の出所は問題にならないようです。
東方臓器移植センターはかつてサイトで、肝臓の平均待ち時間は2週間だと発表。

第2軍医大学上海長征(ちょうせい)病院の肝臓移植申請書には以前、肝臓移植の平均待ち時間は1週間だと書かれていました。

中国国際移植ネット支援センターのサイトは、2003年開設、2007年9月に閉鎖。

これは、遼寧省瀋陽市の中国医科大学第一付属病院の移植研究所の中にある、外国人向けの臓器あっせん機関です。

ここでは、型の合う腎臓のドナーは1週間、長くても1ヶ月で見つかるそうです。
しかも、万一ドナーの臓器に問題があれば、1週間以内に別の臓器で再手術が可能ともあります。

中国の“三聨生活週刊”は2006年4月7日付で、90%の臓器は衛生省システム以外からだと報道。
では、この衛生省システム以外とは、何を意味するのでしょうか。

中国国際移植ネット支援センターは、閉鎖前、もっと驚くべき情報を掲載。
サイトにはこんな問いと答えが載っていました。

Q:移植手術が成功しても、術後の生存は2~3年ですか。

A:確かによく聞かれる質問です。しかしそれは日本の脳死患者からの腎移植の場合です。
中国では、生体腎移植なので、日本の病院や透析センターのような死体からの腎移植とは全く違います。

Q:腎移植を受けると、エイズや肝炎などに感染しますか。

A:その種の心配はご無用です。腎移植で最も重要なのは、型が合うことです。
生体腎移植の実施前、まずドナーの腎臓の機能および白血球を検査して、移植用の腎臓の安全性を確保します。これにより、日本の死体腎移植よりもさらに安心安全なのです。

この問いと答えがはっきり示すのは、臓器は死体あるいは脳死者からではなく、生きた人からという点です。

しかもこのセンターは、中国で唯一生体臓器を提供する機関ではありません。

上海交通大学第一人民病院 
肝移植について電話質問

こちらは上海交通大学付属人民病院のコールセンターです
Q:すみません、肝移植センターの番号は?
(上海交通大学付属第一人民病院 コールセンター):電話をおつなぎします

医者:もしもし

Q:もしもし、実は私のいとこはC型肝炎にかかり、18年になります。慢性で活動性です。

医者:C型肝炎ですね

Q:ええ、でも今…

医者:肝移植ができますよ

Q:待ち時間は?

医者:ドナーはいますよ。毎日、今日もやっています

Q:新鮮な生きた人のですか

医者:全部生きた人のです

Q:えっ

医者:全部生きた人のですよ。

この種の臓器を大量かつ迅速に確保するには、まずは生きた人からなる臓器供給バンクが必要になります。
しかも、彼らを厳しい管理下におかなくてはなりません。

随時血液検査や身体検査をして、患者の来る時間に合わせて、いつでも臓器を摘出できるようにするためです。では、この臓器供給バンクの対象者とはどんな人なのでしょうか。

中国共産党が死刑囚から臓器を摘出するのは、もはや争う余地のない事実です。
しかし、数の上から見ると、死刑囚からだけでは中国の臓器移植がこの10年激増した現象を説明できません。

中国の死刑囚の数は国家機密ですが、“中国新聞網”は2007年9月6日付けの報道で、十数年来、裁判所は死刑を厳格に制御し、慎重な適用をしており、死刑の数は減少傾向にあると報道しています。

これと同時に、中国国営メディアによると、2000年以降の6年間で、中国の臓器移植の総数は、2000年以前の6年間の総数の3倍余りでした。

もし、中国の臓器移植の98%が死刑囚からだとすると、この10年間、死刑数が減り続けているなか、臓器移植が急増している現実をどう説明するのでしょうか。

臓器移植の進歩のためでしょうか。
では、90年代初頭にすでに技術が成熟していた腎移植を見てみましょう。

90年代末の98年、中国の腎移植の数は3596例。
2004年になると1万例を超え、98年の3倍に達しました。

技術の進歩は、腎移植激増の原因ではないようです。
しかも、死刑の判決には控訴など、様々な法律的手続きがあります。

患者が来たからといって、すぐに死刑にして、臓器を取るわけにはいきません。
では、どんな人たちがこれほど迅速で便利に臓器を取られ、命を奪われる対象になるのでしょうか。

死刑囚以外に、この生死の間をさまよう人たちとは、一体どんな人なのでしょうか。
死刑囚からの臓器摘出という国際社会の疑いに対し、中国は数十年来、頑として認めませんでした。

しかし2005年、中国衛生省の黄潔夫副大臣は、マニラでの世界保健機関の会議で、初めて中国の臓器移植の出所の多くは死刑囚だと公に認めました。

しかし、2006年4月10日、中国衛生省の毛群安・報道官は記者会見で、死刑囚からの臓器摘出を否定。
2006年11月、黄副大臣は広州のある会議で再度、中国の90%以上の臓器は死刑囚からだと表明。

その後の2007年1月11日、毛報道官は、イギリスBBCに対し、以前の発言を覆し、中国の大多数の臓器は死刑囚からだと述べました。

臓器の出所を死刑囚からだと認めるかどうかで、政府内部でもめていたことがうかがえます。

では、一体何が、数十年もかたくなに否定していたスキャンダルを声高に認めるよう、共産党を追い詰めたのでしょうか。良心の目覚めか、それともさらに大きな罪悪を隠すためなのか?

蘇家屯事件曝光

2000年12月22日、法輪功の明慧(ミンフイ)ネットに突如、中国からの知らせが載りました。
“一部の邪な警察と病院が結託し、法輪功学習者の臓器を売っている。

石家荘市のある病院だけでも6つの臓器を得た”。
この記事には、より詳細な情報がなかったうえ、余りの残酷さに信じる人が少なく、あまり関心を呼びませんでした。

5年後、2006年3月8日、中国国営メディアの元記者が匿名を条件に“大紀元”時報への取材で、中国遼寧省瀋陽市蘇家屯区に特別な場所があると証言。

大量の法輪功学習者が秘密裏に収監されたうえ、殺された後は臓器を移植用に奪われるというのです。

蘇家屯事件の証人を取材
Q:収監中の法輪功学習者の数は?

A:正確な数字となると 答えられません
というのも常に変動するからです
当時得たデータでは 6,000人のはずです

Q:当時とはいつですか

A:大体2年前くらいです

Q:つまり2004年

A:ええ その頃のはずです

Q:これらの法輪功学習者は
収容所で暴力や監禁で転向を迫られ、危篤になったら、臓器摘出の対象になるのですね

A:ええ、そうだと考えています。ただ、彼らは必ずある状況の下で、強制的に全く知覚のない状況で手術台に上げられ、臓器を取られているのだと思います

Q:彼らが再び出てくる可能性は?

A:彼らの脱出を祈るしかありません。無事に家族のもとに帰れるようにと

9日後、蘇家屯区の遼寧省血栓中西結合病院で勤務していた女性が、この収容所の詳細を語りました。

女性によると、この秘密収容所は、女性の勤務していた病院の敷地内にあり、住所は瀋陽市蘇家屯区雪松路(せきしょうろ)49号です。

病院では、生きた法輪功学習者から大量の臓器狩りが行われていたといいます。

女性証人:
“私の元夫はかつて、法輪功学習者の臓器を摘出したことがあります。夫は、脳外科の医師でした。法輪功学習者の角膜摘出手術に関わり、生きた学習者から取ることもありました。夫は、どれほど苦しいか君には分からないだろうともらしたことがあります。彼らは生きているのだからと…死人からだったらまだしも……。でも彼らは、まだ生きていたのです。これらはどれも秘密裏に行われ、医者の多くは、他の病院から派遣されてきた実習生でした。臓器を奪われて、そのまま火葬されてしまう学習者もいます”

蘇家屯事件の2人目の証人が出てきたあと、衝撃と焦り、推測が渦巻く中、10数日間が過ぎました。
奇妙なのは、国際世論にずっと敏感だった共産党が、今度はこれほどショッキングな告発に対し、3週間も沈黙し続けたことです。

3月28日、中国外務省の報道官、秦剛(しんごう)氏は、記者会見で蘇家屯事件を否認。
これは“故意に捏造された悪意に満ちた中傷”だと述べ、海外メディアによる調査を要請しました。

外務省のこの声明への反応なのでしょうか。
2日後、瀋陽軍区のベテラン軍医だという中国国内の中国人が“大紀元”に投稿。再度、蘇家屯収容所の存在を証言したほか、全国各地に似たような収容所は数十もあると述べました。

1ヵ月後、軍医は再び、生きた法輪功学習者からの臓器狩りの詳細を明かしました。
法輪功学習者などの収監者は収容所内では、本名を使うものの、臓器移植の時には偽の名前を使う。

つまり、架空の人物の出現だ。
しかしこの個人の資料は完璧で、臓器移植の承諾書にはサインもある(もちろん代筆だが)。

このような偽の代筆の資料を6万件余り目にした。
どれも本人が臓器移植を望み、すべての結果に責任を負う、ひいては心臓の移植まであった。

多くのサインが同じ筆跡だった。この資料の保管期間は18ヶ月で、その後は焼却される。

軍医は続けます:
臓器移植のデータに関し、多くの人は当局の発表した数字に関心を払うが、実際、中国の闇の臓器移植の数は、公開された数の数倍に上る。

実は臓器移植の管理システムは軍隊なので、数多くの軍事施設に注意力を傾けなければならない。
それこそ本物の収容所なのだ”

次々と暴露される衝撃的な事実に対し、人々は信じられないかもしれません。
しかし、中国共産党の歴史を紐解けば、決して不可能なことではありません。

1960年の最初の腎臓移植の時から、生きた受刑者から臓器を摘出し、共産党高官のために移植していたのです。

中国問題専門家 横河氏:
“例えば、江西省の鐘海源さんは、当時、ある飛行士の腎移植のために、生きたまま臓器を奪われました。反革命分子のレッテルを貼られた鐘さんは、政治犯として生きたまま臓器を取られたのです。

つまり、共産党のシステムにおいては、いったん政治犯となれば、共産党の敵となれば、あるいは国の敵と決め付けられれば、どんな手段を使っても、やり過ぎではありません。

今、法輪功学習者が迫害を受けていますが、各方面でこの条件に当てはまります。
まず、共産党は躍起になってよくないイメージを作り上げ、最大の敵として扱います。

だから、社会ではご存知のように、共産党は法輪功を敵として扱っています。
政策面からいえば、1984年ごろ、共産党はある文書を出しました。

これは最高人民裁判所、最高人民検察院、公安省、司法省、民政省と衛生省が合同で出したものです。
“死刑囚の死体あるいは死体臓器の利用の暫定規定”。

この規定では、死刑囚の3種の臓器を利用できると定めています。
こうなれば、死刑囚はもうそこでは1人の人間ではなく、多くの部品を利用できるモノとみなされるのです。

同時に、医者や司法関係者の心の負担をずっと軽くできます。
法輪功学習者は陳情をする場合、周りの人に迷惑をかけないようにと、自分の身分証を処分しました。

捕まっても、自分の名前を告げません。どこから来たのかも言いません。
だから、このような人は共産党にとって、生体臓器摘出をたくらむ人にとって、最適の対象なのです。

彼らは失踪しても、誰にも発見されません。誰も通報しません”

臓器移植はまぎれもなく、暴利産業です。

解放軍第309病院臓器移植センターのサイトには、“移植センターは我々が重視する収益部門である。
2004年1月から6月までで1,357万元(約1億6000万円)、今年は3,000万元を超えるだろう”とあります。

2007年7月18日の“南方週末”も、天津市の東方臓器移植センターは莫大な利益を得ていると報道。
肝移植だけでも1年で最低1億元の収入があり、2006年9月、1億3,000万元を費やした500床の新たな建物がオープン。

中国の臓器移植の激増は、1999年共産党が法輪功を迫害してから始まりました。
蘇家屯事件および瀋陽のベテラン軍医の告発により、無実の法輪功学習者の体が、すでにこの業界の原材料になっていることを意識し始めます。

蘇家屯事件が暴露されると、瀋陽駐在のアメリカ領事館と大使館の職員が中国当局の官僚の案内のもと、蘇家屯の血栓中西結合病院を2度訪問。

その後、“病院の機能にそぐわない施設は発見しなかった”と発表しました。
これと同時に、中国当局が国際メディアに調査を要請したことを受け、法輪功学習者と第三者の弁護士、学者、および記者からなる“真相調査委員会”が事件調査のため、中国大使館にビザを申請。

しかし、すべて拒否されました。

詳細な内幕が暴露された一方で、沈黙を破った共産党は断固として否認し、独立調査も拒絶。
これでこう着状態に陥ったかのようです。

http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2009/07/21/a320165.html#video
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