272・7でJus/t Be Fri/ends 説明(小説・歌詞)&制作裏話【説明編】 | F3 ~Forin3~

F3 ~Forin3~

日記や何かを作るもの。
時々更新。







ここでは、↑の動画の今更ながらの説明と言う名の
小説と歌詞です。

歌詞では、動画では都合上載せられなかった
歌詞が見れます←

裏話が見たい人は此処からどうぞ 

先ずは小説から~



簡易説明


ツナVS綱吉(操られている)→ツナが勝ち、綱吉を殺めてしまう
→ツナ視点:「逝かないで」と必死にツナは叫ぶが、それも虚しく綱吉は死んでしまう
→綱吉視点:死ぬ寸前に、ツナに抱かれ、走馬灯の様なもので全てを思い出す
→ツナにある一言を伝えて死んでしまう
→2人:願い→お察し(ぇ)









*死ネタです

*10年後の綱吉が操られ、敵です

*報われません←








「もしかして、あれからずっと・・・?」

誰かが話している
その誰かは、もう1人の誰かにそう言い、
もう1人は「あぁ。」と答えた。

「もう、2日だ・・・。守護者の皆様があんなに落ち込んでいるのは・・・。」

もう1人がそう続けて言うと、誰かはコクッ!と頷いた。
誰かは女性で、もう1人は、男性の様だ。

「でも、一番落ち込んでいるのはツナヨシ様よ・・・。
なんせ、あの綱吉様が・・・。」

女性がそう言いかけると、男性が女性の口を塞いだ。

「ダメだ。それ以上は言ってはダメだ。」

そう言った。女性は手を離すと、頷く。
何が、如何なっているのだろうか。
2人が深刻になっていると、向こうから足音がするのが聞こえ、2人はすぐさま頭を下げた。


歩いていたのは、山本と獄寺だった。
2人とも、深刻そうに歩いている。
足取りは重そうだった。

「・・・・。」「・・・・。」

2人とも無言だ。
先ほど話していた女性と男性の2人を通り過ぎると、山本が口を開いた。

「獄寺・・・。」

「何だよ?」

獄寺が振り向くと、山本の表情はあまり穏やかではなかった。
そして、獄寺も同様に。
2人は目を閉じ、また開くと、歩き始めた。

~外(ベランダ)~

「なんか・・・何もやる気が起きねぇな・・・。」

「俺もだ。まさか、あんな事になるなんて、思いもしねぇさ。」

「あぁ。だが、一番に悲しみが深いのは・・・」

「あぁ。10代目だ。まさか・・・デーチモが・・。」

デーチモ(綱吉)が如何したというのだろうか。
2人とも、その言葉を言う前に、かなり暗い表情をしている。
そして、山本がその重苦しい口を開いた。

「まさか・・・・綱吉が敵に寝返り、ツナが綱吉を殺すなんてよ・・・。」

2人とも、目を閉じた。


~ツナの部屋~

其処には、ベットで体育座りで泣いている沢田ツナヨシこと、ツナが居た。
ツナはろくに仕事もせず、写真立てに入っている1枚の写真を見ながら泣いていた。
真っ赤に腫れた瞳。2日間ずっと泣いていたのか。
其処に、2人の家庭教師は居なかった。

「綱吉・・・。」

ツナはそう言った後、また泣き出した。
2日前に、何があったのだろうか。

「知りてぇか?」

リボーンがそう言うって・・・地の文に話しかけないでください。リボーンさん;

「まぁ・・・いいだろ・・・。」

リボーンはそう言って、帽子を深く被る。

「あれは・・・2日前だ。」




~2日前~


2日前から一週間前、白蘭との交渉に出掛けていた綱吉からの連絡が一切途切れた。
連れて行った部下からの連絡さえも途切れ、「殺されたのではないか」と、噂されていた頃だ・・・


~ボンゴレ本部~

「もう、我慢できない!!俺が直接行く!!」

会議室で、ツナが机をバンッ!と叩いて椅子から立って言った。

「落ち着け。ダメツナが。今行ったところで、奴らにはしらを切られるだけだ。」

「だけどもう一週間だよ!?流石におかしいよ!!だから、俺が直接確かめに・・・!」

「だから落ち着けって言ってるだろ!!」

「ッ!!」

リボーンがそう言うと、ツナは黙る。
リボーンはそれを見計らい、話し始めた。

「綱吉ならまず大丈夫だ。だが、万が一・・・という事もある。
もし、お前が行って、綱吉を人質に取られたら、元も子もない。
それに・・・」

「それに・・・なんだよ?」

「お前は・・・ボンゴレファミリーのボスだ。死んでもらっては困る。」

「だったら綱吉だって!!」

「・・・・綱吉を救出したところで、無事に帰れるとは限らない。」

「ッ・・・!」

ツナは返す言葉もなく、椅子に座った。
守護者も返す言葉が無い。
リボーンはこれ以上は無意味と考えたのだろう。
会議を終わらせ、解散した。

守護者が次々と出ていく中、ツナだけが、会議室に留まっていた。


~ミルフィオーレ本部~

「白蘭様。本当に行かせるお心算で?」

1人の部下が聞くと、白蘭と呼ばれた青年が部下に振り向いて答えた。

「うん。だって、流石にヤバいでしょ。ね?綱吉君。」

白蘭がそう言って、また窓に振り替えると、其処には・・・

「どんな所だろうと、俺は敵を叩き潰すだけだ。」

ミルフィオーレの制服を着た、ボンゴレファミリーのボス、沢田綱吉が居た・・・

そして、3人は歩きだした。


~1時間後~
   ~ボンゴレファミリー本部~


会議室にはまだ、ツナが居た。
瞬きこそはするものの、その瞳には生気が無い。
ずっと考え込んでいたようだ。

その様子を、リボーンが外から眺めていた。

と、その時、


  ドゴォォォン!!


突然の爆音。
そして、悲鳴。
その音に一瞬で我に帰ったツナは、慌ててその場に駆け付けた。


「如何したの!?」

ツナが急いでその場に駆け付けると、其処には何名か部下が倒れていた。

「こ・・・これは・・・。」

「うわぁぁぁぁ!!」

「!!」

ツナが、その悲鳴の元に走る

「お・・・お止め下さい!つ・・・綱吉様!!何故・・こんな・・・」


    バンッ!


部下が、銃弾に倒れた。

そして、ツナが来た時にはもう、遅かった。
ツナの目の前には、瓦礫と、その上に血まみれで倒れている部下と

ミルフィオーレの制服を着た、ツナヨシの兄、綱吉がいた。
眼に生気は無い。ただ、瓦礫の上の高みから、自らの片割れの弟、ツナを見下ろしていた。

「綱・・・・吉・・・?」

ツナがそう言うと、綱吉は銃を取り出し、ツナに向かって発砲した。

「え・・・?!」

「ッ!ツナ!」

リボーンが間一髪ツナを押して、避けた。

「綱吉・・・?」

ツナはまだ動揺している。

「ちッ・・・!」

リボーンは己の愛用の銃を構える。
綱吉はそれを、ただ無言で見下ろしていた。

「綱吉・・・?綱吉だよね・・・!?なんでこんな事するの・・・?仲間でしょ!?」

ツナの呼びかけにも、綱吉は答えず、そのまま奥に向かって歩く。

「綱吉!!」

ツナがそう叫ぶと、綱吉はピタリと足を止め、ツナの方へ振り向き、口を開けた。

「俺を・・・その名で呼ぶな。10代目 ドン・ボンゴレ」

「・・・え?今・・・なんて言ったの・・・?綱吉。」

「俺をその名で呼ぶなと言っている!!
俺はミルフィオーレ第一部隊所属 Aランクの沢田綱吉だ!!
敵に馴れ馴れしくその名を呼んで欲しくない!!」

「!!!」

其の瞬間、ツナの時間が止まった。
そして、床に、一粒の雫が落ちた。

「綱吉・・・如何して・・・・。」

「俺を・・その名で呼ぶなと・・・言っている!!!」

ツナがそういった瞬間、綱吉がそう言って額に死ぬ気の炎を灯し、ツナに襲いかかった。
ツナも額に炎を灯し、応戦する。
そして暫くの肉弾戦。

ツナの頬の、雫は消えていた。
そして、綱吉は怒りを抑え、冷静に戦っている。


守護者が着いたのは、その頃だった。

「10代目とデーチモ!?」

「何故・・・2人が戦ってるんです・・・!?」

「しかも・・・綱吉はミルフィオーレの制服を着ている・・つまり・・・」

「寝返ったのか・・・?」

そんな事を話しながら、怪我人の応急処置に回った。


「綱吉、目を覚まして・・・!俺の事・・・忘れちゃったの!?」

「俺をその名で呼ぶな、ドン・ボンゴレ・・・!そして、お前とは初対面だ!!」

   ドカッ!

綱吉がラッシュの競り合いに勝ち、ツナを殴り飛ばす。
ツナは壁に叩きつけられ、座り込むが、直ぐに立ち上がり、綱吉と距離を取った。
リボーンもそこに駆け付ける。

「オィ、ツナ。何を迷ってやがる。本気出しやがれ!」

「リボーン・・何言ってるの・・・?あれは綱吉だよ!?
本気なんて出せるわけないだろ!?」

「違う!あれはもう、お前の知る綱吉じゃないのは一目瞭然だろう!
殺すしかないんだ・・!」

「なんで!なんでそんな事言うのさ!!
   出来るわけないだろ…俺に…綱吉を殺すなんて!!」

その時、リボーンがツナの襟を掴んだ。

「いい加減目を覚ませダメツナが!
今のあいつはもう『綱吉』なんかじゃない。『敵』なんだ!」

「綱吉は綱吉だよ!!!
  俺が絶対連れ戻して見せるからっ…だからっお願い…!!!」


「わかんねぇ奴だな・・・もう後には戻れねぇんだ!!

『ボンゴレの元ボスが敵に寝返った』…この事実は覆らねぇ!
ボンゴレ内部に混乱を巻き起こし部下を殺し、おまけにこっちの情報まですべて握られている・・・



あいつはもはや敵以外の何物にもなりやしねぇんだ!!!」

「・・・!!」

「俺だって・・・辛ぇさ。だけどな・・・もう、戻れねぇんだ・・!」

「・・・・。」

ツナが黙ると、リボーンは襟を離す。
ツナは一度目を閉じた。

「(事実は覆らない・・・それは分かってる・・。

分かってるんだ・・・。殺すしか無い・・・って。
だけど、俺のこの心と、眼と、体が、それを拒んでるんだ。

でも、俺はファミリーのボス。ボスとして・・・君を、これ以上苦しませずに
このまま終わらせられるのなら・・・。

俺は・・・!)」

ツナが目を開くと、頭上の綱吉を力強い目で見つめた。

「ナルホド。眼は・・・死んでないか。」

「綱吉・・。」

ツナの脳裏に、記憶が蘇る。


~1週間前~

出入り口の前で、ツナと綱吉が話していた。

「綱吉ッ!ホントに行くの?」

「あぁ。必ず戻る。留守は頼んだぞ。ツナ。」

「うん!帰ってきたらさ、またケーキ作ってあげるよ!」

そう、ツナが笑顔で言うと、

「あぁ。楽しみに待ってる。」

綱吉もそう笑顔で答え、屋敷を出た。


本当は・・・あの時、少し感じてたんだ。
これが・・・最後に見る笑顔だって。
だから、何時もより少し長く、綱吉の事、見送ってたんだ。



~~~~~~~~~~

記憶が消えると、ツナはまた綱吉を見つめた。
あの時の笑顔を、深く刻んで。

「綱吉・・・ここで、君を・・・終わらせる・・!」

「やってみろ。」

「ハァァァァ!!」

ツナが初めて前に出た。
ガガガガガッ!っと、ラッシュの競り合いが続く。
お互い、ほぼ互角なのか。それが暫く続いた。

「ナルホド。本気を出したんだ。」

「綱吉も、本気出したんだ・・・!負けないよ!」

「こっちのセリフだ!」

綱吉はそう言うと、イクスバーナーを撃った。

「・・・・・綱吉・・・。ッ!!」

ツナの死ぬ気の炎が、不規則に瞬く。

「【零地点突破 改】」

その瞬間、綱吉の炎がツナに吸収され、パワーアップし、
綱吉に2・3撃喰らわせ、4撃目で、地面に叩き落とした。

「もう・・・逃がさない・・・!これで終わり・・!」

「ッ・・・!」

「サヨナラ・・・綱吉・・・」

ツナの瞳から、また雫が零れ落ちる

2つの影が重なり、そして1人の影は緩やかに着地し、
もう1人は瓦礫に背中から落ち、瓦礫が割れていた。
ツナは倒れたまま動けない綱吉に近づくと、彼を抱き上げた。

かなり、強く殴った。蹴った。最大炎圧での最高のパンチ。立っていられる訳が無い。
寧ろ、立っていられる方が奇跡に近かった。

「綱吉・・・。」

乱れた前髪を、ツナは綺麗に分ける。

「ヤッパリ・・・綱吉だ・・・。紛れもない・・・。俺の・・お兄ちゃん・・・。」

ツナは綱吉を強く抱き上げる・
その手や、体は震えていた。
そして、「綱吉。」と呼びかけるその声でさえも。

「俺は・・・俺は・・・う・・うあ・・・あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!!」

彼の全力の哀しみ。止まらぬ涙は彼の悲しみをもう1段階引き立てていた。
しかし、その哀しみは、「声を枯らして叫んでいる」と、いうより
「涙を枯らして叫んでいる」の方が正しい様に見えた。
彼の一粒の涙が綱吉の頬に当たる。すると・・

「ツ・・・・ナ・・・?」

綱吉が、目を開けた。
しかし、その眼は、凄く霞んでいる。

「綱吉!?」

ツナは咄嗟に反応し、綱吉が上げてきた手を掴む。

「綱吉!綱吉!しっかりして!」

「ナルホドな・・・。俺は・・・ヤッパリ・・・。」

「ヤッパリ?ヤッパリって・・・何?」

ツナがそう聞き返すと、綱吉はツナに耳を貸してもらい、か細い声で言った。

「所詮・・・こんな結末(モノ)だ。」

と。そして、にこやかに微笑んでいた。

「“所詮こんな結末(モノ)だ。”って・・・なんなのさ!何が言いたいの!?」

ツナは握っていた手を更に握りしめる。
しかし、それでも、綱吉の笑顔は変わらない。
寧ろ、さっきより微笑んでいる。綱吉は、重い口を開いた。

「ツナ・・・大丈夫だ。俺は・・・生きてる。お前の中で・・・ズット・・。」

そして、ツナが握っていた手を、ツナの頬に当てると、
最後の力で起き上がり、彼の唇に自分の唇を当てた。
その口を今度は右の耳に近付けると、何か囁き、微笑んだ。

「綱吉・・・」

「ツナ・・・愛してる。これからも・・・ズットだ。」

彼はツナに倒れこむと、ずっとツナと繋いでいた手が、するりと落ちた。
彼は微笑んでいるが、その閉じた瞳は、二度と開く事は無い。

「綱・・・吉・・・?ねぇ・・綱吉ってば・・・?」

みるみると冷たくなっていく体。
鼓動を感じない心臓。その命は、完全に停止していた。

「綱吉・・・・!」

ツナは彼をギュッ!と抱き締めると、泣いた。唯只管に。

ポツンと、一つの雫が落ちる。
彼の顔は微笑みを得ていたが、その左眼から、一筋の涙が零れていた―


* * * * *

≪綱吉視点≫


あぁ―。

俺は、倒されたのだろうか。

体がピクリとも動かない。

流石はボンゴレだ。骨が何本もやられた。
だが、白蘭は・・・喜んでくれるよな・・・?

「――――吉!」

声が聞こえる。
思えば、この感触は何だ・・・?
俺は、誰かに抱かれているのか・・・?

「―――綱吉!」

まただ。同じ声・・・。
この声は・・・ボンゴレか・・・?

何だろう・・・とても懐かしい感じがする・・。

声も、この抱かれた感触でさえも・・・。

更に思えば、俺には何か物足りなかった。
ミルフィオーレに居て暫く経つが、ずっと感じていた。
俺の左隣が、なんだか他とは違う空気を帯びていて、何かが欠落しているような気がしていた。

この感じは・・・何なんだろうか・・。


そう、綱吉が感じていると、なにかの映像が、走馬灯の様に頭の中を廻っていた。

・・・・! ・・・そうか・・・。これは・・・

俺の・・・大切な・・・記憶・・・・。


そう思うと、自然と彼の眼は開いていた。

「ツ・・・・ナ・・・?」

「綱吉!?」

眼を開けてはいたが、その視界は酷く、霞んでいた。
彼は右手を上げると、ツナがその手を握る。

「綱吉!綱吉!しっかりして!」

彼を呼ぶ声。その声は酷く震え、そして、泣いているように聞こえた。
彼は、ツナの耳元で一言言うと、笑った。

ツナはそれを聞き返すが、綱吉自身にも、その答えは分からなかった。
ツナを泣かせない為に、わざと笑ってみせる。
本当は彼も泣きたいくらいだった。
だが、彼は笑ってみせる。何よりも、あの日にした、約束の為に。

~1週間前~

出入り口の前で、ツナと綱吉が話していた。

「綱吉ッ!ホントに行くの?」

「あぁ。必ず戻る。留守は頼んだぞ。ツナ。」

「うん!帰ってきたらさ、またケーキ作ってあげるよ!」

そう、ツナが笑顔で言うと、

「あぁ。楽しみに待ってる。」

綱吉もそう笑顔で答え、屋敷を出た。


本当は、気付いていたんだ。
これが、最後の見るツナの笑顔だって。
ツナも、そう感じていたんだろう。
何時もより、長く見送ってくれていたのは知っていた。
だから・・・・俺は何時もより少し遅く、歩んでいたんだ。
ツナの見送りを、長く感じていられるように・・・

~~~~~~~~~~

最後の走馬灯が消えると、綱吉の視界は更に霞んでいった。
もう、ツナの顔さえも、霞んでいた。


伝えなきゃ・・・
伝えなきゃいけないんだ・・・。
俺が、ずっと言いたかった事・・・・。
今・・・伝えなきゃ・・・俺は・・・お前が・・・


彼は、重たい口を開く。

「ツナ・・・大丈夫だ。俺は・・・生きてる。お前の中で・・・ズット・・。」

綱吉はツナが握りしめていた手を離すと、その手をツナの頬に当てる。
感触が暖かい。そう感じていた。この暖かさも・・・もう、殆ど感じない。
彼は最後の力で起き上がると、ツナの唇に自身の唇を重ねた。
涙の・・・味だった。
彼は、その唇を離すと、今度はツナの右耳に口を寄せ、何かを囁いた。

「綱吉・・・」

「ツナ・・・愛してる。これからも・・・ズットだ。」

もう、見えない。ツナの顔でさえも、見えない。
こんなに近くに居るのに、何で見えないんだ・・・。
だけど、最後だけ、最後だけでも、ツナの温もりを感じていたかった。

そう思うと自然に、俺の体はツナに倒れこんでいた。
もう・・・体に力が入らない・・・。


するりと手が、握り締めていたツナの手から零れ落ちる。
もう、その瞳は重たすぎて開ける事は叶わなかった。


ツナの涙が、俺の体に当たる。
ずっと覚悟してたんだ。ツナの涙。
何時か、こういう日が来た時、ツナは絶対に泣くだろうから・・・。
だから、傷付かない様にしていた心算だった。

だけど・・・やっぱり、痛いな・・・。それでも、この体は貫かれてしまう・・。

・・・・サヨナラだ。ツナ。俺が唯一愛した人。

あぁ・・・。あの日の約束、守れなかったな・・・。

ツナの作ったケーキ・・・また・・・食べたかったな・・・。


綱吉の閉じた瞳から、一筋の涙が零れ落ちた。




* * * * *

≪オマケ≫


~ツナの自室~

ツナは相変わらず、泣いていた。
その涙は、枯れる事は無い。

一筋の涙が、綱吉の写真に当たる。
と、その時

「――――ツナ。」

横から、声がした。
其処には・・・

「綱・・・・吉?」

「如何したんだ?そんなに泣いて。」

「綱吉・・・!」

ツナは、喜びの余り、綱吉に抱きつこうとするが、その体はすり抜け、床に激突してしまう。
綱吉には、実体が無いようだ。

「綱吉・・・。」

「ツナ。もう、俺の事は忘れるんだ。」

「嫌だ!!何で・・・綱吉の事を忘れなきゃいけないんだよ・・。」

ツナの瞳から、涙が出る。
綱吉は、微笑すると、ツナの頭を撫でた。
実感こそは無いものの、その手は暖かく感じた。

綱吉は、ツナの視点に合わせると、

「もう、後ろを振り返るな。前だけを見ろ。
お前は誰よりも、ボンゴレ10代目なんだ。お前が後ろを見ていちゃ、何も始まらない。
立ち止まるな。歩き出せ。いいな?」

と言った。
その言葉に、ツナはコクッ!と頷く。
綱吉は立ち上がると、後ろを振り向いた。
ツナも立ち上がる。

「“また直ぐに 逢えるから”」

「え?」

「行ったろ?あの時。 大丈夫だ。 また直ぐに 逢える。
先に行って、待ってるぞ。」

綱吉は笑うと、歩きだして消えた。
ツナは手を伸ばすが、その先にはもう誰も居ない。

「・・・・歩き出せ・・・か・・・。うん。そうだね。綱吉。アリガトウ・・・。」


~外(ベランダ)~

2人はまだ落ち込んでいた。
2人揃って黄昏ている。
すると、パコンッ!っと、何かで頭を叩かれた。
叩いた人物は・・・

「10代目・・・?」「ツナ・・!」

瞳が真っ赤に腫れあがったツナだった。
ツナは片手に竹刀を持っている。

「何やってんの?早く仕事しないと!!」

「え・・・?」

「ほら、早く早く!!」

ツナは2人を引っ張りながら部屋に行った。






                           ~fin~



ある意味報われてる・・・?(ぇ

次に歌詞です。







()=読み仮名  ≪≫=補足





Just be friends All we gotta do
Just be friends It's time to say goodbye
Just be friends All we gotta do
Just be friends Just be friends Just be friends...


知ってたんだ 昨日の朝早くに≪はもう≫
欠けた月を 元に戻すような
これは一体何だろう? 枯れた頬から滴る雫
俺らはこんな事望んだのかな

分かってるんだ 心の奥底では
最も辛い選択がベスト

それを俺の自己愛と この眼とこの体が拒むんだ
俺は何時になれば終わらせ≪られ≫るんだ≪ろう≫・・・?

激しく過ぎていくこの時間で
足掻く俺の 唯一の決意
最後に会った 君≪の笑顔≫を刻んで
≪殺す≫覚悟決めた≪筈なのに≫

涙 枯らして叫んだ
反響 切創 虚しく増える
無理矢理外した鎖には 何一つ残ってやしないのに
2人を 重ねてた偶然≪影≫
暗転 断線 儚く脆く
「所詮、こんな結末(モノ)だ」囁かれた
閉じた瞳に伝う 彼(誰か)の涙

All we gotta do Just be friends
It's time to say goodbye Just be friends
All we gotta do Just be friends
Just be friends Just be friends


気付いてたんだ 昨日の凪いだ夜に
割れた太陽 拾い上げたとして
もう元に戻りはしない そう胸の中の小さな死
俺らの時間は止まったまま

思い出したんだ 誰か(彼)に抱かれた時の
その感触が妙に懐かしくて
気付けば走馬灯の様に 頭中に駆け巡っていた
これは俺の≪最も大切な≫記憶だった

重苦しく過ぎるこの時間で
悲しい程 霞んでいく視界
愛してるのに 離れたくないのに

俺が言わなきゃ

心に 土砂降りの雨が
呆然 悄然 視界が消え逝く
覚悟してたはずのその痛み≪涙≫
それでも貫かれるこの体

2人を繋いでた絆≪心≫
綻び 解け 日常に消えていく
「サヨナラ」愛した人 ここまでだ
もう振り向かないで 歩き出すんだ

一度だけ 一度だけ 願いが叶うのならば
何度でも生まれ変わって あの日の君≪ツナと綱吉≫に会いに行くよ

声を 枯らして叫んだ
反響 残響 虚しく響く
無理矢理外した鎖には 何一つ残ってやしないのに

2人を繋いでた絆≪心≫
綻び 解け 日常に消え逝く
「サヨナラ」愛した人 ここまでだ
もう振り向かないで 歩き出すんだ


「また直ぐに 逢えるから」






欠けた月→綱吉  割れた太陽→ツナヨシ

の事です。
分かりにくいと思うので・・・ちょいと蛇足←