2013年1月5日(日)12時開演 国立劇場

辰岡万作=作『けいせい青陽●』より (●は集に鳥)
尾上菊五郎=監修
国立劇場文芸研究会=補綴
通し狂言三千両初春駒曳(さんぜんりょうはるのこまひき) 六幕
           国立劇場美術係=美術

序 幕   高麗国浜辺の場
二幕目   第一場 御室仁和寺境内の場   
      第二場 同    御殿の場
三幕目   第一場 今出川柴田勝重旅館の場
      第二場 粟田口塩谷藤右衛門内の場                 
       第三場 元の柴田旅館釣天井の場                  
四幕目   住吉大和橋馬切りの場
五幕目   阿波座田郎助内の場
大  詰   紫野大徳寺の場

(出演)
 尾 上 菊 五 郎
 中 村 時  蔵
 尾 上 松  緑
 尾 上 菊 之 助
 坂 東 亀 三 郎
 坂 東 亀  寿
 中 村 梅  枝
 尾 上 右  近
 藤 間 大  河
 市 村 竹  松
尾 上 松  也
 河原崎 権 十 郎
 市 村 萬 次 郎
 市 川 團  蔵
 坂 東 彦 三 郎
 澤 村 田 之 助 ほか

やっぱり浅草とはレベルが違うな~。
観たことはありませんが、
釣り天井や馬切りの場面が有名な演目ですが、
通しとしては百数十年ぶりだそうです。

冒頭は高麗国に流されてきた場面からはじまり異国情緒もあり。
なかなか変化があり面白さ満点であります。

いつもと違い團蔵が良い人役、
時蔵の貫録の立女形の演技も素晴らしい(冒頭の感想は時蔵の演技が大きいのです)。
御大・菊五郎も動きは段々に遅くなっていますが、
声の通りが素晴らしい、貫録は流石。
後何年演じてくれるのでしょう。
伊勢音頭の万野を観たいですね。

菊之助、女形役よりも立役が今日は素晴らしい。
若い頃の父親に似てきましたね。

松也も存在感出てきましたね。
昨年3月の隅田川花御所染で、ハっとした演技で良い役者だな~と思いましたが、
その後、順調に育っているようですね。
前田敦子だけに集中しないで是非稽古に精進して貰いたいものです。

右近君も何となく気になってきました(笑)。

では。

≪『三千両初春駒曳』あらすじ≫
本能寺の変で当主の信長と嫡子の信忠が討死した後の小田家では、家督相続をめぐり、信忠の弟・三七郎信孝を推す柴田勝重と、信忠の子・三法師丸を推す真柴久吉とが対立していました。政治に興味のない信孝は、甥の三法師丸との不仲の噂を解消するため、自らに家追放を命じます。勝手気ままな浪人暮らしを送りながらも、廓通いを続ける信孝。実は陰ながら、紛失した小田家の重宝「蛙丸(かわずまる)の剣」の詮議に協力するのでした。天下掌握の野望を抱く勝重は、信孝を利用する目論見が破れたので、隣国の高麗を巻き込み新たな計画を立てます。しかし、その計画は関係者に様々な悲劇をもたらすことになります。「蛙丸の剣」の行方は・・・。勝重の野望の果ては・・・。そして、小田家の行く末やいかに・・・。