2013年12月28日(土)午後3時開演
世田谷パブリックシアター シアタートラム

グッドバイ

作・北村想
演出・寺十吾

出演 段田安則/蒼井優/柄本佑/半海一晃/山崎ハコ/高橋克実

8人の愛人をもつという大学教授・黄村先生(段田安則)は、助手の渡山(柄本佑)の提案で、ひとりの若く美しい娘(蒼井優)を雇い、愛人たちとの関係を清算しようと、ある計画を実行することになった。
一緒に愛人の元を訪ね、「彼女と一緒になりたい」と告げて諦めさせようというのだ。
計画は順調に運び、あと一歩というところまで来たかに見えたのだが・・・


2013年最後の観劇はシス・カンパニーの公演でありました。
この劇団というか団体というか、
何となく聞いたことはありましたが、
今日は山崎ハコの歌が聴けると思ってチケットを取得したのです。

何となく以前観た映画・脳男の日本一哀しい母親役、
情念の籠った歌を作るシンガーソングライター、
無性に観たかったのです、舞台を歌を。

三軒茶屋駅から直結しているシアタートラム、200席程度だそうです。
その最前列、ど真ん中。
近過ぎるかな、と思ったのですが、結果的には全くそんなことはなく、
休憩なしで1時間50分ほどでしょうか、全く集中力欠けることなく一気に観れました。

北村想、相当有名な脚本家だそうです。
この太宰の最後の喜劇的性格を持った未完のグッドバイをベースに
非常に抒情的で可笑しみもあり、それでいてやりすぎない、
日本文学へのオマージュとなるシリーズの第1作だそうですが、
こんなに面白いものなのかと感心しました。

世界はまだまだ広いですね。

段田安則という役者、TVでは何となく知っていましたが
観るのは初めて、全く舞台の人でありますね。
声の深みが良い、押しつけがましさなく
それでいて十分個性的、作品を前に出しつつ自分も主張という
極めて難しいバランスを実現していたと思います。

蒼井優、微妙にずれる河内弁、地元だからわかりますが
相当練習したのでしょうね、少し違う河内弁という微妙な設定を
確りと演じていました。
流石、演技力でも名高い女優だけあって
舞台上の存在感ありますね。
飛び切りの美人ではないですが、美しい。

山崎ハコ、やはり歌が良いですね。
真夜中のパラソル、名曲です。
沁みるな~。

お涙頂戴では全くないのですが、
何となく心が温かく本当に気持ちよく家路につきました。

今日の夕食はまたもや鮨亭へ年内最後の訪問。
うーん、2013年は相当この店に来たものです。
でも、全然飽きないんです。
美味しかった。

では。