日時:2013年8月24日(土)14:00開演(13:20開場)
場所:東京芸術劇場ホールご案内 座席表

チャイコフスキー
歌劇「エフゲニー・オネーギン」より〈ポロネーズ〉
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
組曲第3番 ト長調

指揮:リュウ・シャオチャ
ヴァイオリン:コリヤ・ブラッハー

8月はオフシーズンでありますが、今日は2連戦であります。

最初は都響の作曲家シリーズで、今日はチャイコフスキー。
名曲シリーズかと思えば、組曲3番なんて渋い曲が入っています。

確かにシンフォニーと比べれば、組曲は如何にも
寄せ集め的であり、解決感に乏しい曲であります。
弁証法的でないと言えるでしょうが、が故に組曲形式である訳で
それに対してイチャモンを付けるのも野暮というものです。

有名なのは最後の主題と変奏、第4変奏では怒りの日のテーマも響きます。
しかし、第1曲のテーマのあの甘いメロディー、
高校1年生の時だったか、FM放送を録音して繰り返し聴きました。
全曲は全く興味が持てなかったのですが、
この第1曲は繰り返し聴いておりました。





感傷的ですね(笑)
でも、たまに聴きたくなります、たまにね。

リュウ・シャオチャは台湾の指揮者でハノーヴァーの歌劇場の音楽監督を務め
現在はフィルハーモニア台湾の音楽監督である中堅指揮者(40代?)です。

レガート主体で音を響かせることが上手い指揮者で手堅さもあります。
驚きは少ない人ではありますが、誠実さが演奏に出ておりました。
冗長に陥いるリスクも高い、この曲を抒情的に且つシンフォニックに
まとめ上げておりました。
(冒頭のポロネーズも同様)

チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、
元ベルリンフィルのコンマス、ブラッハーのソロです。
アバドはじめ音楽家の中で大変信頼が厚い人だと聞いた覚えがあります。
ルツェルン祝祭管のコンマスの姿を良く観ますね。

あれ?という雑なところが少しありましたが、
とにかく上手い、歌い上げるのではなく
素晴らしい楽器の響きをストレートに聴かせるスタイルというか、全く力みはありません。
ドロシー・ディレイ傘下のヴァイオリニストのように
マシンガンの演奏とは一線を画すものであります。
その分の昂揚感などはやや控えめえありますが、新鮮な印象でありました。
アンコールはバッハの無伴奏から有名なガヴォット、
上記のスタイルが明確で感銘を受けました。

では、次の会場へ。