東京オペラシティコンサートホール 18時開演
プロジェクト3×3 Vol.3-2
三浦文彰ヴァイオリンリサイタル
[出演]三浦文彰(Vn)、イタマール・ゴラン(Pf)

[曲目]・ドビュッシー:ヴァイオリンソナタ ト短調
・ラヴェル:ヴァイオリンソナタ ト長調
・マルク=オリヴィエ・デュパン:ヴァイオリンとピアノのためのエヴァンタイユ
・ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第9番イ長調op.47「クロイツェル」

アンコール
 シューマン (ソナタ?から)インテルメッツォ
 バルトーク ルーマニア民族舞曲

3000円という良心的な値段、先日のシュトゥットガルト放送響の公演での
ソロを聴いた印象が良かったのでこの公演を聴きにきました。

好きです、こういうプログラム(笑)。

ドビュッシーのソナタ、うーん意外に硬い演奏。
カントロフにも師事しているそうですが、どうして一番素敵な第一楽章が・・・
終楽章はなかなかの流れになりましたが、少しガッカリ。
この曲は高みに登るのは難しいですが、それなりの演奏なら結構できる
若手は多いのに・・・・。

ところが、次のラヴェルがとてつもなく素晴らしい演奏!
この複雑なソナタ、そんじょそこらのヴァイオリニストを寄せ付けない作品なのに。
ラヴェルはピアノとヴァイオリンは相入れない楽器と捉えていて
音型、リズム含めて大変複雑な作品を残したのです。
それをこんなに官能的とも言える演奏で応えるとは!
うーん、単なる相性なのだろうか。

そしてデュパンという作曲家の12の小品。
日本人詩人の俳句?短歌?による印象を作品にしたもので、
三浦自ら詩を詠んでから、演奏しておりました。
クルタークやパルフニクっぽいかな?

そしてクロイツェルソナタ。
情熱的な部分の若さの素晴らしさ、推進力は誠に素晴らしい。
一方、何気ないフレーズはやや機械的な印象も残るもの。
これは先日のブラームスの協奏曲にも言えたこと。

これから年輪でこの何気ない部分を音楽的に弾くこなせるようなることを祈ります。

それにしても今日は女性客が8割かな?
若手19歳の細身の男性の演奏会はこんな感じなのかしらむ(笑)?