第23回日本山岳耐久レース(24時間以内)長谷川恒男カップ 完走記〜その1 | 走りながら、食べて、聞いて、考えて!

第23回日本山岳耐久レース(24時間以内)長谷川恒男カップ 完走記〜その1

ハセツネと言われる日本山岳耐久レースへの5回目の参加。
初参加は、あの震災があった年の秋
2011年 第一関門の浅間峠でリタイア(胃不快感と腰痛のため)
2012年 安走会に参加し練習を重ねマーシャルとして初完走!しかし第二関門の月夜見からの下りで捻挫をし約30kmを完全歩行。19時間38分。
2013年 マーシャル参加 前半抑えながらも後半まで休みをとらず完走 15時間50分。
2014年 マーシャル参加 体調があまり良くないなかなんとか完走 17時間42分。
2015年 一般参加 前半より追い込み、中盤苦戦するも完走 15時間35分。
と、ようやく4回めの完走を果たすことができました。

今回は、できれば14時間台でゴールをしたいと思い、序盤の渋滞に巻き込まれることを避けるために無理に10時間目標のグループからスタートしました。

今回の装備

【ウエア関連】
上:ファイントラック+パタゴニアの半袖シャツ+アームウオーマー+ハセツネ鉢巻
  寒さ防止のための耳までカバーできるフリースの帽子
  モンベルのバーサライト
下:c3fitロングタイツ+短パン
足元:R☓L五本指ソックス シューズはサロモンのS-LAB
手袋:指先出しのものと、冬用の2種
(予備はすべて未使用:着替え用としてアンダーショーツ、ロングTシャツ、ソックス、トレントフライヤー、薄手のオーバーパンツ)

【ライト関連】
ヘッドライト用:PETZL NAO (+予備バッテリーパック)→浅間峠~全部使用
ウエストライト用:PETZL MIO (+予備リチウム電池)→生籐山あたりから使用
ハンドライト用:GENTOS SEN (+予備リチウム電池)→最後10kmで使用

【水分】
メダリスト:750ml (左ボトル)→月夜見前で枯渇
ジャスミンティー:750ml (右ボトル)→三頭山下りで枯渇
水:1,200ml (リザーバー)→ほとんど未使用
レッドブル2本→1本は三頭山手前より使用、もう一本は御前山より使用

【補給行動食】
セブン-イレブンミニクリームパン4個→和田峠、西原峠、月夜見、長尾平で完食
ハニースティンガー3本→峰見通りで1本使用
ハニースティンガーグミ→5粒使用
ミニ羊羹4個→刈寄山手前、長尾平で使用
VESPAゼリー2個→西原峠、月夜見で使用
種なしはちみつ梅干し→未使用(というか存在自体忘れた)

【薬】
ブスコバン2錠、ガスター1錠、大正漢方胃腸薬3包使用、カフェインキャンディー4錠
(その他痛み止め等は未使用)

【ザック他】
ザックはレイドライド20L、ブラックダイアモンドZポール、貼るホッカイロ2個(お腹と背中)ウエットティシュ、iPhone6S(100%充電済みでスタート時機内モード設定)


《レース展開》

今回、序盤の渋滞を避けるべく「10時間」のプラカードのグループ後方より北海道トレイルランメンバー数人といっしょにスタート。
さすが、いきなりスタートから走る。ほぼ、キロ5レベル。

すぐに、マーシャルの坂上さんにお会いする。

広徳寺の坂道もけっこう走り、そのまま最初の渋滞ポイントのシケインにはいる。

ここは、本来のコースであるシケインルートと、その左手に土手状に二手のコースに別れるがここで、まず最初のトラブル発生。

目前で、蜂が暴れだす。原因は、渋滞を嫌うランナーがシケインルートとその土手のほうへの行き来し、藪にいた蜂の巣を突いてしまったらしい。

すぐに「蜂です!頭を低くして!」と叫びましたが、すでに遅く、前方の数人が蜂に刺される。
自分は小さい時に、蜂に刺されたことがあるが、刺す瞬間ってすごい音がした。「パチっ!」という音で、タンクトップで走っていた男性ランナーの左肩を刺したらしい。
その直後に、ポイズンリムーバーを沿道で応援していた仲間からもらって手当し始めたが
渋滞とはいえ歩きながらではしっかり手当できないだろうに、なんとかやっていた。(その後あのランナーがどうしたかは不明)
また、すぐ前のランナーの脹脛も刺されていたみたいで、腫れていた。(そのランナーもその後は不明)

渋滞が緩みだし、多くなランナーが変電所近くから猛烈なスピードで走り始めたが、自分はついていくのがやっと。

ようやく今熊神社ところにたどり着き、ここから早歩き。

ここはいつものようにまだ元気な脚があるので、比較的登りやすい。

左右の段差の少ないところを上り、トイレまで到達。ここで、落ち着くためにも小用。
(トイレで青柳さんに会う)

刈寄山方面に走りだす。ここは周りの流れに合わせて進むも、みんな速い。ついていくのがやっと。上り坂でちょっと渋滞になるのがほっとするくらい。

しかし、おかげで順調に進み、1時間15分もかからず入山峠に到達。

階段待ちも10人程度。(モモちゃんの応援スマイルありがとう!)

階段を登ると小沼めぐみさんに声をかけられる。

ここからは、小刻みにアップダウンを繰り返す胃を痛めやすく、また怪我もしやすく、ここでスタミナ切れもおこしやすい峰見通り。
ここから市道分岐までは我慢のしどころ。

流れに任せるものの、激走しているランナーはどんどん先を譲った。ここで怪我したら元も子もないしね。

と、やはり市道山分岐手前までで、けっこう怪我し出血しているランナーがいたので声をかけたが、なんとか続行できるようだったのでほっと。

市道山分岐までは比較的順調に進み2時間ちょっとで通過。

次は醍醐丸の坂道。
今まではけっこうこの坂道がキツかったのだが、比較的負担少なくクリア。しかし、胃の不快感がこのあたりから始まる。

その度に、ジャスミンティーがさっぱりしていて爽快、正解!

醍醐丸の上り途中、後方から賑やかな女性の声・・・坂上さんですね。よく通る声だこと。
リタイアするならここから和田峠に降りれるよとか言っている。

和田峠のベンチに到達し、ここで、一休みしミニクリームパンを食べる。その間に賑やか女子の坂上さん通過。

カラダが冷えるので、食べ終わるとすぐに合流し先を急ぐ。

しばらくすると生籐山あたりからか、からだが冷えだした。

なんとなく足の指先も痛い。

「ああ、シューズが合わなかったかな・・・」とまだ50km以上もある山道を思うとネガティブな気持ちに陥りモチベーションも下がる。

そのうちに薄暗くなりだしたのでウエストのライトを点灯。

流れに任せて走るも、ますますカラダが冷えてきて、指先などがしびれる感覚。

さらに、カラダにストレートに冷気が突き刺さるような冷たさを感じだし、比較的汗かきで寒さには強いはずの自分であったが、カラダの動きが悪くなり、さらに低体温症のスパイラルにハマるとまずいと思い、モンベルのバーサライトを早くも着ることにした。

軍刀利神社の上り坂をなんとか登りきり、神社にお祈りをして走り続ける。

あと少しで、浅間峠。

そこに着けば少しは楽になるかも・・・なんて思いながら、ようやく声が聞こえてきた。

しかし、浅間峠の少し手前の下り坂は根っこがあって滑りやすいところがある。
2012年の初完走のときはここで左手首を捻挫したので、慎重に下る。

ようやく浅間峠。

でも、決して楽にはならないのが、ハセツネであった。

浅間峠到着 4時間24分45秒 953位で第一関門通過。

4時間半を切るここまではベストタイム。

しかし、この前半の追い込みがここから苦しみにつながった。


(つづく)